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215 名前: ◆NQZjSYFixA[sage] 投稿日:2015/02/24(火) 23 33 55 ID B9e5BkgU http //www55.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/478.html の続きを投下します。続き物でちょいちょいオリ設定が出て来ていますが適当に無視してください。 あらすじ 新任提督が初日から雷ちゃんと肉体関係になったら 他の艦娘もしたいらしいので毎日一人ずつやり始めた 216 名前: ◆NQZjSYFixA[sage] 投稿日:2015/02/24(火) 23 34 55 ID B9e5BkgU ぶじゅっ、くちゅ、という粘質な音が風呂場に響く。 「ふあぁっ、んっ、いく、いくいくーーっ!」 俺の腕の中で、前髪を切りそろえた黒の長髪の女の子が絶頂に身もだえする。 彼女の名は、初雪。駆逐艦の艦娘だ。可愛らしい見た目からは想像も出来ないが、 数百年前の艦の魂をその身に宿し深海棲艦を根絶するために日夜戦い続ける、海の戦士である。 そんな立派な女の子は今、俺の太ももに腰掛けて股を開き、俺を背もたれに脱力している。 戦士とは思えぬ柔らかさ、上気した肌は性の昂ぶりを示すように熱を持ち、太ももには彼女の 膣で暖められた大量の俺の精液と、それ以上に初雪の愛液の生暖かさを感じる。 今俺は、夜通しのセックスの後始末に初雪の膣に残った精液をかきだしているところだった。 しかし初雪の瞳は情欲に濡れ、もっとしたいと言いたげに俺を見つめている。つい昨日まで ぼーっとしてマイペースだった初雪とは凄い変わりようだ。あどけなさの残る顔立ちに宿る 色香に見とれ、思わず抱き寄せると、我慢しきれないのか初雪から唇を重ねてきた。さらに 舌まで入れられ、指の動きを催促するように腰を動かす。くちゅ、くちゅ、と先ほどよりは 控えめな音が鳴り出すと、うっとりと目を細めて舌をより激しく動かし始めた。 が、俺はシャワーを強めに出して初雪の身体の汗や体液を落としてやる。 「気持ちは嬉しいが、もう朝だ。ちゃんと部屋に帰らないと」 ぬるりと追いすがる初雪の舌を振り切って、頭を撫でながらそう答えた。 「えー……もっと司令官とセックスしたい……です」 ぶーたれる初雪の顔はそこだけいつもどおりで、俺は微笑んだ。 「はいはい、また今度な」 そう言って初雪の頭の上からシャワーを浴びせる。そのまま抱き上げて横に並べてある 椅子に座らせようとしたが、なおも往生際悪く抱きついてきた。むにゅりと乳首を押し付ける ようにして身体を密着させ、俺の耳元でささやく。 「あんっ……司令官のチンポ、初雪のマンコにずぼずぼはめてください……子宮に精子かけて欲しいのぉ」 つい数時間前に俺が仕込んだ、猫なで声でおねだりしてきた。 「ダメなもんはダメだよ。ほら、初雪も自分で身体洗って」 苦笑してその額に軽くキスしてやってから、今度こそ初雪を座らせた。 「むー……初雪、もっとしたいのに」 そう言いながらも諦めてくれたのか、シャンプーのポンプをかしゅ、かしゅ、と押して手に取り、 頭を洗い始めた。頭頂部を十分にあわ立たせてから、首の後ろに手を入れて長い髪を持ち上げ、 髪全体に泡をなじませていく。雷とも風呂に入ったことはあるが、髪の長い女性の洗髪を見るのは そういえば初めてだ。当たり前だが無防備にも目を閉じて俯いている初雪が、わしわしと手を動かすたびに 張りのある小ぶりな胸がふるふると揺れる。そんな所をじっと見ていると、撃ちつくしたはずの 俺の股間が、またも息を吹き返してしまった。 シャワーで泡を流した初雪がふと目を開けて下を見て、にまりと笑った。 「ん、後一回……一回だけ。司令官が射精してくれたら、初雪もすぐイクから」 返事を待たずにがに股になって俺にまたがると、ぬぷぬぷと腰を沈める。 「あっ……ふ、うぅん……」 夢見心地のように艶かしい吐息をあげ、きゅうきゅうと膣を締めてくる初雪の腰を掴んで、 時間もないのでガンガン腰を振ってすぐに射精した。 「はっ……あーーー……んんっ……」 初雪はぽーっと酔ったように目を細め、今日一番の力で膣を締め、子宮口をくすぐるように大きく 腰を前後させる。 「あっ、きたきたっ、んっ、いっく……ぅ」 ぎゅっと眉根を寄せて全身に力をこめて絶頂を味わってから、ふう、と息を整えて顔を上げると、 そこにはもうケロリとした顔のいつもの初雪が居た。 「ん、すっきりした。身体洗う」 そこからはお互い無言で、普通に身体を洗った。 着替えもてきぱきと済ませて、夜明けの廊下で初雪を見送る。 「はぁ、徹夜したから、眠くなってきた」 「あー……すまん。これから朝練だよな」 「ん。次セックスする時、いっぱい気持ちよくしてくれれば、いい、です」 「はは。気に入ってくれたみたいで嬉しいよ。ま、今日と明日は先約が居るみたいだが」 「夜は、そう。昼は空いてるから、セックス、できる」 「おいおい……仕事があるだろ?」 「まだ仕事少ないし。休憩時間、ある」 「本当大好きになったな……ま、そのうち機会があったらな」 「やった。それじゃ、司令官、おやすみ」 「神通に怒られるからがんばって起きてくれ」 かく言う俺も眠い。風呂に入って温まった分、眠気も倍増だ。だがさすがに俺が居眠りもまずかろう。 「今日は何か歩く仕事をしようかな……」 初雪の去った廊下で、独りつぶやいた。 眠い目をこすりながら、朝飯を食べに食堂へ歩く。既に艦娘達はランニングを開始しており、遠くの 方から重い足音がかすかに聞こえる。朝の寒さに首をすくめながら、食堂の扉を開けると、ふわりと 味噌汁の香りが漂ってきた。昼は艦娘と同時だが、朝一番の食堂は俺一人だ。 日替わり朝食を頼む。今日はアジの干物とカブの酢漬けがおかずだった。相変わらずのプロの味だ。 ぺろりと平らげて、さっさと自室に帰った。 ふと思い出す。そういえば、俺も野菜の種を持ってきていた。 「じっとしてると眠くなりそうだしな……適当なところに畑でも作ってみるか。 女の子が多いし果物でも作れば誰か食べるだろ」 自分の荷物の中を漁りこの機会にと全部出して整理するも、記憶どおりに果物の種は一つもない。 (そういえば、艦娘の数が増えた特典で自転車があったな……) 近くの町に行けば、多分種は買えるだろう、と算段をつけ、着替えて執務室へ向かった。 「おっはよ、司令官!」 「ああ、おはよう、雷」 満面の笑みで出迎えてくれる雷に挨拶を返し、椅子に座ると、機械を起動する。 実は普段の秘書艦は神通なのだが、さすがに複数の艦娘に手を出し始めた初日から 神通を秘書艦にするのは俺の精神衛生上良くなかったので、事情を知る雷を指名しておいた。 「うっふっふー」 雷が、口に手を当ててにまにまと笑って近寄ってきた。 「どうした? そんなにニヤニヤして」 「えへへ、司令官が初雪とも仲良くしてくれたんだなーって、嬉しくなっちゃった」 「ああ……やっぱり分かったか? 眠そうにしてたか?」 「ふふっ。そうね、にやけながら寝ぼけていて面白い感じになってたわ」 そう言われると、苦笑するしかない。 「でもちょっとだけ嫉妬しちゃうかも。司令官、私のときより長くセックスしてない?」 「あー……そこらへんは初雪のリクエストもあってだな」 雷の言い出したこととはいえ、一人でも良いといった翌日からこれでは、確かに文句の一つも 言いたくなるだろう。 「あっ、別に怒ってるとかじゃないのよ? 私は昨日までたっぷりしてもらったし」 ぱたぱたと両手を振るが、俺は雷を招き寄せた。 「おいで、雷」 「えっ、や、ほんとに大丈夫……なんだけど」 と言いつつ、照れくさそうに笑ってトテトテと歩いてくる雷を抱き締め、唇を重ねる。 「んっ……もう、司令官ったら、こんな朝から……」 そういいつつ、既に雷の両手は俺の首の後ろに回っている。 「えへへ……ありがと、司令官。元気出た」 俺たちは顔を見合わせて笑うと、ようやく仕事に取り掛かるのだった。 その日の昼飯時。 「司令官とするの、すごい。ほんと、なんか、もう……すごい。おすすめ」 初雪が食堂で、駆逐艦娘の話題の中心となっていた。 ふんすと鼻息も荒く、胸を張ったドヤ顔で、どうにもふわっとした自慢をしている。 「うわー、ホントにやっちゃったんだ! でもでも、初めては痛いって、聞いたことあるっぽい?」 「ん、ちょっと痛かったけど、すぐ気持ちよくてわけ分からなくなるから、平気」 臆面もなく感想を言ってのける初雪に、周りの艦娘が顔を赤くして声なき声を漏らす。 「あらあら……そんなに気持ちいいの? 他には、なにか印象的なことはあるかしらぁ?」 「ん……司令官は、恥ずかしいこと言わせるの、好き」 「ふぁっ!?」 「うは、ご主人様鬼畜キタコレ!」 キャイキャイとはしゃいで居るところから少し離れて、神通が顔を赤くしながら黙々と昼食を 口に運んでいた。さらに別方向から、叢雲の射抜くような強い視線を感じる。 「あー、分かる分かる。司令官って結構そういうの言わせたがるよね」 雷はというと、初雪の対面で余裕の笑みを浮かべている。 「お、おい。お前、あれ取材しないでいいのかよ?」 「いやー、ちょっと、ああいうストレートなのは、範囲外かなーって、ねえ?」 新入りの重巡も遠巻きにしながらきっちり聞いているようだ。 「それで……どういうことを言わせるの?」 「ふっ……昼間に言うのは、無理」 涼しげなつもりのドヤ顔で、初雪は顔をそらした。 「ええー!? 意地悪ぅ、内緒でいいから教えてよぉ」 「そこまで言うなら、しょうがない」 ぽしょぽしょと初雪が耳打ちしてやると、見る見る相手の顔が赤くなった。 「そ、そこまで……!?」 「言ってたら、慣れるから。むしろ司令官を興奮させるのが楽しくなる、かも」 おおー、とまたどよめいた。 「ううっ……でも、ちゃんと準備しておかないと……」 ふらふらと去っていく者、猥談に聞き入る者、少しだけ離れて耳をそばだてるもの、ほとんど 全員が顔を赤らめている異様な食堂で、俺はさっさと飯を食って退場することにした。 その日の午後から、鎮守府は南1号作戦に取り組み始めた。 防衛線にたまに食い込んでくる敵侵攻艦隊を迎撃するという作戦だ。事前情報によれば、 ここは任務の難易度がぐんと上がっているらしい。 といっても、今の戦力ではとりあえず重巡や水母など火力のありそうな艦と、錬度の高めの 叢雲などの駆逐艦を合わせた全力で出撃する以外の手はない。どこまでも艦娘頼みで申し訳ないが、 それが提督の立場だと割り切ることにしよう。 それに、悪いことばかりでもない。厳しい分獲得できる艦娘も多彩になるらしいし、いくつか 新しく達成可能になる任務もでてくる。艦娘達が大怪我をしないよう祈りつつ、俺は出撃命令を出した。 その日は新たな海域の進行許可こそ得られなかったものの、5人もの新しい艦娘を迎え入れることに なった。 そして、今日も夜がやってくる。 「今日は誰なのかな……」 この一連の流れ……俺とセックスする順番を決めようなどと言う話は、絶対あいつが発案者だ という艦娘が一人居るが、今日来るかどうかは半々だ。 猥談に混じっていた艦娘か、それとも……と思っていると、ドアがノックされた。 「てーとくさんっ。こんばんわっ!」 夜の闇にも負けない明るい笑顔と声で、夕立が枕を小脇に抱えて立っていた。 「お、夕立か。どうぞ、上がって」 「はーい」 夕立はにっこりと笑って、気負いなく俺の部屋に入っていった。 「おおー……これが提督さんの部屋かぁ。男の人の部屋に入るの、始めてっぽい」 きょろきょろと部屋を眺める夕立に、ドアを閉めてから歩み寄った。 「引っ越したばかりだから大した荷物もないけどな」 「あっ、本棚にちゃんと本があるっぽい」 俺が近づくと、夕立は弾かれた様に本棚に駆け寄って、顔を近づける。 「提督さんは、どんな本読むのかなー」 中腰になった夕立のヒップラインが強調されて、パジャマの下の下着の線がくっきりと 浮かび上がる。 「小説とかの文庫本かな。そんな高尚な本は置いてないよ」 「ふぅん……天の光はすべて星……冥王と獣のダンス……」 「読みたいなら借りていってもいいよ。近くの町にも本屋くらいあるだろうから、 給料で買ってもいいな」 「ん、うん……そー、ですね……」 ぎし、と音を立ててベッドに腰掛ける。 夕立は中腰のままだ。そのままなんとなく尻を眺めていると、ゆっくりと背を伸ばした。 「えっと……」 ちら、と横目にこちらを振り返ったその顔は、大分赤かった。 「さ、さすがに緊張するから、灯りは消してほしいっぽい……」 「ああ。それじゃ消すよ」 今日気付いたのだが、この部屋の明かりは遠隔でつけたり消したりできるのだ。リモコンって奴だ。 かちかちとリモコンのボタンを押すと、電気が消えた。カーテンを開けた窓からの月明かりだけになる。 「うっ……あの、カーテン……」 「これ以上暗いと夕立がベッドに来れないしなあ」 「提督さん、意地悪っぽい……聞いたとおりっぽい」 そういいながらも、夕立は枕を盾にしながらそろそろとベッドに歩み寄り、俺の隣に腰を下ろした。 「うー……やっぱり緊張するっぽい……」 「と言っても、いつまでも並んで座っててもな。……触っていいか?」 「あっ、その、ちょっと心の準備ひゃうっ!?」 土壇場になってへたれたことをいい始めた夕立の腰に強引に手を回した。そのまま抱き寄せると、 ゆっくりとこちらに体重を預けてくれる。 夕立の身体は、雷、初雪と同じくらい柔らかく、しかし決定的に違う部分もあった。 ありていに言うと胸だ。 幼さを残しながらも手足はスラリ伸びきっていて、女の子から女性になる過程の、どちらの魅力も 持ち合わせた魅力的な身体と言えた。 「はぁー……ドキドキして顔から火が出そうですー」 俺の腕の中で縮こまる夕立から、そっと枕を取り上げようとすると、割と素直に渡してくれた。 そのまま顔を近づけると、ぎゅっと目をつぶって、それでもくいと上を向き、唇を突き出してくれる。 それに甘えさせてもらって、艦娘として起動させた時から数えて2度目のキスをした。 「んっ……ちゅ……」 唇を愛撫しあう浅いキスを繰り返しているうち、少しずつ夕立から強張りが抜けていく。頃合を 見計らって、ぬるりと舌を入れると、戸惑いながらも応じて舌を絡めてくれた。 ぴちゃ、ぴちゃと暗闇の中にキスの音だけが響く。だんだんと向こうからも舌を動かしてくれる ようになると、夕立の体温も少し高くなってきたように感じる。 そろそろいいか、と俺は腰を抱いていた手を上に滑らせる。華奢な肋骨の感触と、予想より大きく、 柔らかく、たっぷりとした重みを備えた胸の感触が心地いい。 「あっ……」 ぴくん、と夕立が震えて離れると、唇と唇の間に銀の糸が引かれた。片手でゆったりと持ち上げる ように胸を愛撫する俺に、どう反応していいか困っていると言う風に眉尻を下げ、潤んだ瞳を向けるが、 結局何も思いつかなかったのかもう一度唇を重ねてきた。 了承を得られたのなら思い切りこね回すのみだ。俺は遠慮なく両手を使い、やわやわと夕立の 両胸をもみしだいた。 「んむっ、ぅううーー……」 ぎゅ、と強めに揉んでやる度に夕立は鼻に抜けるような喘ぎをもらし、パジャマの上からでも 分かるくらいにぽっちりと乳首を勃起させた。 今度は俺から唇を離し、乳首を中心に苛めてやる。 「あっ! んっ、てーとくさ、んんっ! それだめっ、だめっ!」 乳首を摘まれるたび、捻られるたび、夕立はびくびくと痙攣した。続けるとあっという間に息を荒げ、 首筋にはしっとりと汗をかいている。桜色になった首筋に顔をうずめ、匂いをいっぱいに吸い込むと、 石鹸と、あまったるい女の子の匂いがして俺の興奮を煽った。 「やーっ、提督さん、においかぐのヘンタイっぽいぃ」 コメントは無視して、首筋にキスの雨を降らせ、耳たぶを甘がみする。 「ひゃうっ!」 ひときわ大きく震え、心なしか乳首がさらに硬くなった気もする。調子に乗って乳首の責めをさらに 激しくすると、 「んっ、く、ふうぅうううぅうんっ」 それこそ子犬のように、甘えたような声を出して全身を震わせた。口をぽっかりとあけて、呆けたように 上のほうを向いている。どうやら絶頂したようだった。 「夕立は敏感なんだな」 はふ、はふ、と息を整えている夕立のパジャマを脱がせにかかる。ボタンを外して上を脱がせると、 シャツが豊かな曲線を描いているのがさらによく分かった。勿論、その頂点の存在感も。 下から手を入れてシャツも脱がそうとすると、夕立が両手を上げて手伝ってくれた。どうやら意識も 戻ったようだ。ゆっくりとベッドに押し倒してやると、抵抗もせず従った。 「ううー……死ぬほど恥ずかしいっぽい」 月明かりだけだと良く分からないが、相当赤面しているのだろう。夕立は両腕で顔を覆って隠して しまった。恥ずかしがる表情は見たいが、しかし月明かりに照らされた夕立の胸を遮るものはなく、 これはこれで良いものだと思いつつ、次は下を脱がせにかかる。 くちゅ、と夕立の股間から湿った音がした。 「あううううううう」 恥ずかしさに耐えかねたのか、ごろんと上半身を捻り、うつ伏せになって背を向けてしまった。 それでも尻を突き出して脱がすのに協力してくれるあたり、本当に良くできた娘だ。パンツごと するりと脱がせて膝を立てる体勢にすると、部屋の中にむっとした潮のような匂いが漂った。 ぴったりと閉じた秘唇を両手で割り開くと、舌を這わせる。ぬるりとした濃い愛液を舐め取り、 ちゅるちゅるとすすった。 「~~~~~~~!」 夕立はベッドのシーツに口を押し付けて、声にならない悲鳴を上げる。皮に包まれたままの 慎ましやかなクリトリスを指一本で弄んでやりながら膣を舐めていると、どんどん愛液は濃く、 多くなっていく。 股間の真下のシーツのシミが大きくなって太ももまで愛液まみれになってきた頃、俺は 口を離し、感想を言った。 「ふう……夕立のはにおいも味も濃い目だな」 びくりと突っ伏したままの背中が跳ねる。 「もぉおおお……ばかぁ……」 涙声でそう言う夕立だったが、俺に見えているのは白く泡立つ本気汁を垂れ流すマンコと、 閉じようとする素振りもない股だけだ。 お互いに準備は整ったようなので、俺も服を脱いで全裸になる。 くちゅ、とわざと卑猥な音を立てて膣口に指を入れてかき回し、夕立の粘つく愛液を俺の肉棒に 塗りたくり、小ぶりな尻を鷲づかみにして亀頭を膣肉に押し付ける。 「夕立……いくぞ」 「提督さん、その……やさしく、して欲しい……な」 さすがに気になるのか、ちらりとこちらを振り返る。俺はゆっくりと腰を進め、夕立の中に、入った。 熱い。 と言うのが、一番の感想だった。お湯のように熱く、握るようにきつい締め付けの夕立の中は、 少しでも力を抜けば押し返されてしまいそうだ。力を入れて押し込むと、ぷつりと軽い衝撃がある。 「いっ、た……」 「大丈夫か? しばらく動かずに居ようか?」 「ん、大丈夫、っぽい。そのまま、全部……入って、欲しい……」 と言うことだったので、なるべく痛くないことを祈って、緩急をつけずゆっくりと挿入しきった。 「はぁ……はぁ……てーとくさんの……おなかの中いっぱいで……あつくて……ドキドキする…… この感じ、結構、すきっぽい……」 悩ましげに上ずった声で言われると、無性に動きたくなってくるが、まだ我慢する。 「あっ、ん……あーーっ……」 もぞもぞと上半身で身もだえしながら言葉にならない艶かしい喘ぎをもらす夕立は、別人のように 色気を放っていた。 勇気というか蛮勇を発揮して、もそもそと食事をしている夕立に振った瞬間、夕立はぽーっと顔を 真っ赤にして、目を伏せてしまった。 「はぁあ……夕立、ちょっと無理っぽい……」 ざわっ、と周りの駆逐艦娘達が騒ぐ。 「ど、どういうことだ? なんかひどいことされたのか?」 「ええっ!? 司令官がそんなこと、するはず……ないと思うんだけど」 がたんと腰を浮かせて雷が声を荒げかけたが、思うところあったのか歯切れは悪かった。 「ううん。提督さんは、ひどいことはしなかったんだけど……」 「じゃあ、どうしたんだ?」 ちらりと、経験者の雷と初雪を見ると、夕立はため息をついた。 「二人とも、相当すごいっぽい……夕立、提督さんの……アレが気持ちよすぎて、気を失っちゃったっぽい」 おおーっと色めき立つ艦娘達。 「一番奥にね、どばどばっ、てされると……気持ちよすぎて……何も考えられなくなるっぽい」 「ん、ちょっと、分かる気がする。夕立ほどじゃない、けど」 「あー、夕立はアレの感覚が好きなのね。へぇ、そういうのって人によって結構違うのね!」 「あんなの毎日してたら、頭がおかしくなるっぽい……」 「ん。初雪は、毎日でも、いいけど」 「私は実際毎日してたわ」 「んーっ……あたしは、週に1回でも十分っぽい」 なにやら通じ合っている三人に、圧倒されたように他の艦娘達は赤面するしかないようだった。 相変わらずのすわりの悪い思いに加えて、わき腹に出来た痣の痛みをこらえながら、俺は昼食を食べるのだった。 225 名前: ◆NQZjSYFixA[sage] 投稿日:2015/02/24(火) 23 40 21 ID B9e5BkgU [10/10] おわり 初雪ちゃんのエロがもっと見たいです(粉みかん) これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
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大艦巨乳主義 戦艦娘 戦艦娘金剛型 扶桑型 伊勢型 長門型 大和型 Bismarck Vittorio Veneto級 コメント [部分編集] 金剛型 金剛×榛名1-270 ほろよい霧島さんとヤンキー提督1-406 提督×金剛、扶桑、千歳、千代田、加賀1-435 提督×不知火、初春、伊58、霧島、天龍、涼風、愛宕、ヴェールヌイ1-564 提督×金剛1-587 長門(ふたなり)×金剛型四姉妹、由良(ふたなり)×加賀、北上(ふたなり)×五十鈴1-740 提督×榛名2-350 金剛四姉妹ネタ2-323 提督×金剛、提督×比叡2-768 提督×比叡、金剛3-74 提督×伊58×霧島3-650 提督×榛名6-278 提督×霧島6-365 榛名のために7-67 提督×金剛、あきつ丸8-543 提督×金剛「Burning expand」(アナル拡張・和姦)18-484 非エロ 非エロ:金剛と比叡2-798 非エロ:提督×金剛2-825 非エロ:提督×比叡5-829 非エロ:提督×榛名6-707 非エロ:提督×榛名3-82 非エロ:金剛姉妹7-496 非エロ:提督×比叡、金剛1-42避 非エロ:提督×榛名1-871避 非エロ:提督×比叡16-43 非エロ:提督×金剛 Mk.7&アイオワ実装のニュースを聞いて思いついたネタ 18-649 小ネタ 小ネタ:変これ仕様書 金剛編1-268 小ネタ:第七駆逐隊、神通、誕生日、榛名3-477 小ネタ:榛名と霧島13-206 小ネタ:金剛→提督×比叡15-849 [部分編集] 扶桑型 提督×扶桑1-340 提督×山城、扶桑1-358 屋根直してくる(提督×扶桑)2-520 提督×金剛、扶桑、千歳、千代田、加賀1-435 提督×扶桑、山城 鳳翔1-645 提督×扶桑4-589 提督×扶桑1-628避 『元提督、戦艦山城について語る』提督×山城13-643 提督×山城14-807 提督×山城14-827 提督×山城14-866 提督×山城14-922 提督×山城15-11 扶桑型→提督×伊勢15-839 山城×模型、清霜16-253 非エロ 非エロ:提督×山城15-224 小ネタ 1-22扶桑姉妹 小ネタ:扶桑、山城1-446 [部分編集] 伊勢型 提督×伊勢4-212 提督×日向2-445 提督×日向9-622 提督×伊勢14-714 提督×伊勢型15-133 扶桑型→提督×伊勢15-839 提督×日向「伊勢型ジュウコンカッコカリ_01」18-107 提督×伊勢「伊勢型ジュウコンカッコカリ_02」18-332 非エロ 非エロ:提督×伊勢1-539避 小ネタ [部分編集] 長門型 提督×長門4-173 提督と吹雪、摩耶、長門3-46 長門(ふたなり)×金剛型四姉妹、由良(ふたなり)×加賀、北上(ふたなり)×五十鈴1-740 提督×長門3-122 提督×長門5-765 提督×長門7-440 提督×長門7-617 長門8-46 中年オヤジ提督×陸奥2-51 スターリン(提督×長門)10-86 長門×卯月1-876避 アニメを見たながもん15-776 アニメを見たながもんその2 16-79 非エロ 非エロ:長門2-645 非エロ:提督×長門5-338 小ネタ 小ネタ:よりどり陸奥16-467 [部分編集] 大和型 提督×大和7-281 提督×大和11-180 武蔵×提督5-279 提督×武蔵12-36 大和×慰安夫 東「鎮守府慰安労働大和編」中編16-230 大和×慰安夫 東「鎮守府慰安労働大和編」後編16-242 提督×教室の艦娘達16-754 大和×慰安夫 東「鎮守府慰安労働 IF編」17-582 非エロ 非エロ:大和14-65 非エロ:大和×慰安夫 東「鎮守府慰安労働大和編」後編16-242 小ネタ 小ネタ:青年・大和15-553 [部分編集] Bismarck スターリン(提督×ビスマルク)7-136 提督×ビスマルク17-19 非エロ 小ネタ:ビスマルク 18-289 小ネタ 小ネタ:ビスマルクで少佐演説パロ レスまとめ レスまとめ:ビスマルク「○ーメン美味しい」 [部分編集] Vittorio Veneto級 ローマの惚気話 16-810 リットリオの惚気話 16-817 非エロ 小ネタ コメント 最新の30コメントを表示しています。 「教室の艦娘達」は軽巡洋艦大淀の方にいれるべき -- (名無しさん) 2016-01-09 01 20 27 名前 コメント すべてのコメントを見る ここを編集
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462 :6-632:2014/02/11(火) 21 47 50.16 ID BgeVLwt0 「司令官、こんなところまで良く来てくれたね」 帽子も、制服も変わった響は今までと変わらない柔らかな笑顔を俺に向けてくれた 「寒かっただろう?私が作ったボルシチだ。飲んでほしい」 以前俺の艦隊に居た時にもふるまってくれたボルシチ。 響の作るそれは世界中で一番美味しいと思う。 俺は、ロシアで行われるスポーツの祭典に日本海軍代表として招待され ロシアの地に足を踏み入れた さかのぼる事数か月前、俺の秘書艦であった響を大本営がロシアに譲渡してから数か月 毎月手紙のやり取りはしていたが、実際に声を聴くことはなかった 愛おしい、誰よりも愛おしい響の声を この訪露も話によれば響が色々水面下で根回しをして俺になるよう海軍に 話をつけていてくれていたようだ 「おいしいかい?」 響が尋ねてくる 「もちろん。世界一美味しいよ。響」 「スパスィーバ」 たわいない会話。あの日まで毎日毎日繰り返してた行為 今となっては懐かしく、変化のない毎日が大変貴重だったものだと実感させられる。 「司令官、今日は夜の会場警備があるから、これで・・・・」 そう言い響が部屋を出て行った。 響・・・。どんな血の滲む努力をしたんだ? 一介の来賓が泊まれるような部屋じゃない異様に豪華な客室。 そこに供された夕食はホテルのシェフご自慢の料理では無く全部、響の手作り 「・・・・。ごめんな。愛してたのに・・・。こんなダメな指揮官で」 ロシアの“ヴェールヌイ”となった今でも俺の事を“司令官”と呼んでくれるとは 今日のディナーの御礼に寒い中会場警備をする響にホットコーヒーでも持っていこう そう思い俺はホテルマンへ連絡し携行しやすいカップに入れたコーヒーを持って 競技会場へ向かうことにした 薄明りのの中、俺は寒さに耐え響を探した こんな寒い中で会場警備とは・・・。警察や陸軍がやればいいものの、 相当人が足りないらしい。 会場近くの茂みの中から声が聞こえる この声は、響と・・・。ロシアの士官か? この時ばかりは、ロシア語を勉強したことをひどく後悔した そしてこの場に来てしまったこと。 響を守り通せなかった自分を責めた。 俺が見た光景は、寒空の下。ロシア士官が響の乳首を執拗になめまわし、 手は股間を弄りっている。あたりには響の性器から溢れた蜜が出す水音と 響の喘ぎが聞こえてくる 「寒くはないのか?」 ロシア士官は響に尋ねる 「ああ、同志がこうして私を温めてくれてる。私は幸せだ」 本当に喜んでいる表情で、自らも腰を動かしロシア士官の指を性器で堪能しているようだ 「あのヤポンスキーにしてもらうよりもか?」 響は一瞬何かを考えるような間を置いたのち答えた 「あぁ、同士にされていた方が幸せだ」 そう答えると、響はロシア士官のペニスを口に含み、愛撫していく じゅるっ。じゅるっ 響は美味しそうにロシア士官のペニスをしゃぶる。 喉奥の限界までペニスを自ら突っ込み、まさに「喉でペニスを扱いている」状態である 言うなれば、ディープスロートだろうか。 ディープスロートからシックスナインに移行し ロシア士官も響の性器を舐めまわす。 響の甘い声が聞こえてくる。 「早く欲しい・・・。同志のおちんちん。早く入れて」 遂におねだりを始める響 「そうか、そうか。よし、ヴェールヌイ。挿入してやる」 響はうっとりとした目でペニスを待ちわびる。ロシア士官が意地悪そうに言う 「何ならヴェールヌイが呼んだジャップをここに呼び出して、見せつけてやろうか」 「さすがに、それは恥ずかしい」 響は俺をこの場に呼び出すことは拒否さえしたものの、早くペニスが欲しくてたまらないといった表情だ あっ・・。あ 遂にロシア士官のペニスが響に入っていく。 すごく恍惚とした表情でロシア士官が腰を振ると恥ずかしげもなく大きな声であえいでいる 「あぁ・・・幸せだ」 時折喘ぐ響の声に交じるセリフ 「ヴェールヌイ!ヴェールヌイ!」 響のセリフに合わせるように、“今の響の名前”をロシア士官も叫ぶ 「ヴェールヌイ!このままイクぞ!」 ロシア士官の腰がさらに早く動く 「え、そ・・・。それは」 響はちょっと困惑した声を出すものの、リズミカルな腰の動きに合わせ喘ぐ どんどんその声は大きくなり、ロシア士官が響の一番深いところまでペニスを入れると 腰を止めた。 「あっ・・・出てる同志のが・・・・。中に・・・・」 響は息を切らしながらつぶやいた 「幸せかヴェールヌイ」 ロシア士官が尋ねると響は余韻に浸ってか力なくうなずいだ それを見るとロシア士官は満足したようにペニスを響から引き抜いた。 繋がっていた部分。響の性器からはロシア士官の精液が大量にあふれている。 行為を終え早速体が冷えたのか、響は小刻みに震えている。 そんな響と目が合ってしまった 俺は無言でホテルへ帰った。 結局コーヒーを渡すどころか、あんなのを見てしまって・・・。 「くそっ!くそっ!!!!」 俺は何度もホテルのベッドにパンチと蹴りを入れた 数日後、スポーツの祭典は日本選手団の活躍もあり大盛況のうちに幕を下ろした 日本の選手の中には世界で最も栄誉のあるメダルを獲得した者もいて 同じ日本人として誇らしく思った。 帰国の日、響が空港まで見送りに来てくれた 「司令官、お疲れ様。暁や雷・電とか皆に私は大丈夫だと伝えて欲しい」 そういうと、今にも泣きだしそうな顔になる 俺は頭をそっと撫でた 「あぁ、約束するよ必ずお前が元気だと伝えるさ“ヴェールヌイ”」 響の表情が一瞬こわばる 「え?あ・・・。あぁ。司令官、すまない。こんな事まで甘えてしまって」 響は俺の乗った航空機が離陸するまで、見送ってくれた。 だが俺はモヤモヤした気持ちでいっぱいだった。 別れを惜しむような表情を見せた響。 でも、ロシア士官との性行為に幸せを感じる響。 俺の気持ちは・・・。 それから数十年後たったある日、響の代わりに秘書艦に就任した電が血相を変えて執務室に飛び込んできた 「ロシアからお手紙なのです。」 “あの日”以来月に1回の響からの手紙も無くなり、数十年ぶりの手紙に俺も驚いた はやる気持ちを抑え開封すると、中からはロシア語で書かれた手紙が出てきた スポーツの祭典の為に「話すことはできるようになったが」いまいち文字は読めないので 吹雪を呼び代読してもらった 要約するとこうだ 響が沈んだ。最期は“ディカブリスト”と名乗りロシアで新人の艦娘の教官をしていたが 艦載機の訓練中。標的が無く自らの身を挺して後身の指導を行った そしてその艦載機のミサイルが命中。響は沈んだとの事 また“返却したいもの、ディカブリストから俺宛に渡したいもの”があるから ロシアに来てくれとの事だった。 俺はロシアへ渡った 「良く来てくれた」 ロシアに着いた俺はロシア軍の高級士官と謁見し、返却したいものを受け取った 響の服だった。それも俺の指揮下に居た頃の、第六駆逐隊の ロシアの高級士官の案内で響が沈んだ所へ立ち寄った そこで“響から俺に渡したいもの”を渡された。 その際、ロシア高級士官は 「申し訳ないが規律で検閲はさせて頂いた」 と述べた後脱帽したうえで敬礼し 「大変申し訳ない。私たちの監督が甘かったせいで貴君とヒビキを 傷つけてしまう結果になってしまい申し訳ない。」 そう俺に言ってきた 俺はその響からの手紙を読み始めた 大好きな司令官へ この手紙を読んでいるってことは多分私は沈んだんだね。 あの日以来、司令官に手紙を出そうと思ったけど、どうしても書けなかった。 私は、司令官の事を忘れたくてあんなことしてしまったんだ。 司令官がそばに居なくて辛くて、心細くて、寂しくて、心が張り裂けそうだった。 でも、あの行為をすればするほど、司令官への気持ちが抑えられなくなっていったんだ それでそれを振り払おうと、何度も何度も没頭してしまったんだ 言い訳かもしれないね。実際司令官は私の事“キタナイ”って思ったかもね 私だって司令官以外に汚されて、どんな顔で司令官に合えばいいかわからないんだ。 でも、でもね。絶対に、絶対に信じて欲しいことがあるんだ それはね 身体を許しても、幸せな気持ちになりたくて、何度幸せと叫んでも 心の中には司令官がいたんだよ。 心だけは絶対に許さなかった。 今更だけど、もう一度言わせて。あの時みたいに。 司令官。愛してる 響 「響・・・・。響っ」 俺は声にならない嗚咽を出してしまった 高級士官がそっと肩に手をのせてこういった 「ヒビキの最期の言葉は“すまない。司令官”だったそうだ。」 俺はひどく後悔した 響をロシアへ送ったこと あの後以来響にちょっと冷たくなってしまったこと そして、もっと素直に響と向き合っていればと +後書き 480 :6-632:2014/02/11(火) 23 30 25.66 ID BgeVLwt0 ちなみに、先の響の話で最期に「ヴェールヌイ」としなかったのは 現在のダイビングスポットでのヴェールヌイが眠る地点でダイバーが 「ヒビキ」と言っているのを元としました。 (ロシア語のサイトをBing変換すると「響」と明記されているので) つづき
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前回の話 「如月ちゃんと二人で踊ったのって久しぶりですね」 「やっぱりダンスは戦闘とはまた別のいい運動になるしストレス発散にもなるわよねえ、大鯨ちゃん」 「でもカラオケもストレス発散にはよかったですよ。 如月ちゃんも一人じゃなくて二人で歌ったら楽しいでしょ」 私は大鯨。旧日本海軍の潜水母艦大鯨の力と魂を受け継いだ艦娘です。 大鯨って女の子らしくない名前ですって?違います。大鯨という名前は艦娘としての名前です。 私の本当の名前ですか?それはひ・み・つ。秘密です。 ちなみに彼女は如月。睦月型駆逐艦二番艦如月の艦娘です。 如月ちゃんは艦娘としても、一人の少女としての名前も如月なんです。 艦娘といっても中身は普通の女の子とほとんど変わりありません。ただほんの少しだけ他の人と違うのです。 兵器ではなく人間ですから戦ってばかりではまいっちゃいます。だから休むことも心と体のために必要です。 今日は私達は揃ってお休みなので、二人で街に出かけました。ダンスしたりカラオケしたりと楽しかったです。 「でも大鯨ちゃんは司令官と一緒ならもっと楽しいんじゃない?」 「え…はい…でも提督は私達以上に忙しくて機会が中々……」 「でもそんなあの人と結婚するんでしょ?羨ましいわね。 あの人と結婚なんて将来性から考えても玉の輿も同ぜ…」 「如月ちゃん!」 「もぅ…冗談よ…あなたはそんな事で考えるような人じゃないってわかっているわ」 「そうですよ、冗談言わないでください。 私はただ、あの人が素直に喜ぶ顔が見たくて、 それを見て私も素直に喜べて……………………」 161 :ド・キ・ド・キ 幼妻大鯨ちゃん:2014/11/16(日) 13 10 52 ID zXX5I0tk 私があの人と出会い、好きになり、結婚しようと思った事に彼が提督だったからという事の否定はしません。 だけど、それはあくまでも彼が提督だったからこそ私達が出会えたという意味であり、 提督という立場だから好きになったわけじゃありません。 私が提督と初めて出会った時に提督は私に親切にしてくれましたけど、如月ちゃん曰く 『あそこまで親切な司令官は見たことない。もしかしたら大鯨に気があるんじゃない?』 との事でしたのでもしかして…とは思いました。 その時は会ったばかりで提督の人となりがあまりわかりませんでしたけど、 提督が少し具合が悪そうに見えた時になんだか心配になってしまって… その時はただの空腹みたいでしたけど、 でもその時に私の中で何かが生まれたのかもしれません。 そんなモヤモヤした気持ちが少しずつ広がっていく中で提督の食生活が酷いものだと知り、 たまたま提督の部屋にお邪魔して本当に酷い食生活とわかった時、 戦闘能力に乏しい私だからこういう時にこそ提督の役に立たなきゃと思い 上層部に掛け合ってその後提督と一緒に生活を始めました。 最初の頃はどちらかといえば『提督』の役に立ちたいという気持ちでしたけど 提督が私の作った料理をいつも褒めてくれて、 それでもっと喜んでもらいたいと思って創意工夫を凝らして…… ……気がついたらあの人の事が好きになっていました。 あの人が私の事を世話役とかそういったものとして好きというわけではなく、 最初から人として好きだったっていうのがわかったのは互いの気持ちが通じ合った時でしょうか。 162 :ド・キ・ド・キ 幼妻大鯨ちゃん:2014/11/16(日) 13 11 34 ID zXX5I0tk ある日の事です。私がシャワーを浴びていたらあの人に見られてしまって……ドキドキしちゃいました。 私が勝手にシャワーを浴びていたのが悪いのですし、 あの人は私がお風呂掃除をしていると思ったから入ってきたわけですから仕方ありません。 でも私のドキドキは止まりませんでした。 その夜、私はあの人のお布団の中に忍び込みました。 あの人が私のあられもない姿に興奮していて、 それを思い出して我慢出来ずに私を求めちゃうだろうと思って…… 今思ったら恥ずかしいです。本当は私からあの人に手を出そうかと思っていました。 だけどもし私の思い違いだったらと思うと、はしたない女の子に思われるのはともかく 今の関係が壊れてしまって未来まで失ってしまうのが怖かったんです。 だから私は言い訳がきくよう隣でただ目を閉じていただけです。 覚悟はしていました。あの人に私の初めての口づけを……初めての………… …………覚悟というよりも期待という方が正しいのかもしれません。 でも…あの人は何もせず、私を起こそうとせず私の布団に運んだんです。 ショックでした。あの人が私の事を好きだと思っていたのは私の思い違いだと思ってしまって、私は枕を涙で濡らしました。 でもそんなところを見たからなのか、その後私に告白してきたのです。 あの人は情に絆されやすいところもありますが、 それでも自分がこれだけは駄目だと思えば断固拒否する人でしたから、告白された時は心から嬉しかったです。 ただ、あの人もあの人で少しだけ勘違いしていたみたいでしたからちゃんと私の気持ちも伝えました。 まあ何はともあれ結果オーライでよかったです。 ……こういう考え方って、あの人に少し影響されちゃったかな? 163 :ド・キ・ド・キ 幼妻大鯨ちゃん:2014/11/16(日) 13 12 10 ID zXX5I0tk 「…………ちゃん……大鯨ちゃん…………」 「………………あ、はい!」 「もう…何ボーっとしてるのよ」 「ごめんなさい、少し考え事とか、昔の事を思い出したりとか……」 「それはまあいいけど…あれ、見て…」 「え………!?」 言われて見てみるとあの人が見知らぬ金髪の女性と食事をしていました。 「司令官が綺麗な女の人と一緒に食事してるみたい。 何か言い争っていて…あ、女の人が水のおかわりに行ったみたい」 「……きっと大丈夫とは思うけど……確かめてきます……」 「ちょっと!?」 私はあの人を信じているけど、 だけどどうしても確認したいと思って席を立ってあの人の所に向かいました………… 164 :ド・キ・ド・キ 幼妻大鯨ちゃん:2014/11/16(日) 13 13 03 ID zXX5I0tk 「あの子も結構強い個性を持っていそうだし、これも艦娘の運命か……」 俺はそう小さな声で独り言を呟きながらこれからどうするかを考えた。 「て・い・と・く」 「っ!?」 「提督っ」 不意に声をかけられ驚いた。振り返ればそこには大鯨… いや、今日は休養日だから大鯨というべきではないか…… 「提督、ここで何をしていらっしゃるのですか?」 「新しい艦娘が新鎮守府に来るから駅まで迎えに行っていたんだ。 こんな時間だから新鎮守府に帰る途中で昼食を取ろうと思ってな」 俺は堂々と事実を言い切った。やましい事なんて何一つしてないからな。 もしやましいことがあるなら繕うような言い方をするはずである。 「あら?貴女誰?」 「あなたこそ誰ですか?」 「ドイツの誇るビスマルク級超弩級戦艦のネームシップ、それが私よ」 「え…………ビスマルクって…………あの…………?」 「そう。ドイツらしい重厚かつ美しいデザインでしょう。 この国でも縦横無尽に活躍するわ。期待しなさい!」 その雰囲気と佇まいに圧倒される大鯨。 「あの…ビスマルクさん…さっきは何を怒っていたのかしら……?」 如月が何か会計を済ませたのか財布を仕舞いながら尋ねる。 「提督に日本料理をご馳走するよう言ったのにタイワンラーメンとかいう辛いのを頼んだのよ」 「台湾ラーメンはれっきとした日本食だ。高雄も愛宕も金剛も榛名も台湾にはこんなのなかったとか言うが、 これはある料理屋の店長が故郷の坦々麺を思い出してまかないで作り、 それを辛党だった店長が辛く味付けして作ったんだ。 だから創ったのは日本人じゃないとはいえ、れっきとした日本料理だ」 「……とにかく口直しを要求するわ」 俺はソフトクリームを頼んだ。他の二人は既に食べたからいらないみたいだ。 165 :ド・キ・ド・キ 幼妻大鯨ちゃん:2014/11/16(日) 13 14 32 ID zXX5I0tk 俺はソフトクリームを頼んだ。他の二人は既に食べたからいらないみたいだ。 「ふふっ、中々おいしいじゃない。いいのよ、もっとくれたって」 『さぁ、豪華なランチを奢ってもいいのよ?』 俺の頭にある少女の言葉が響いた。 ああそうか、この子もこんな感じか。俺は何か糸口が見えたような気がした。 「でもここってラーメン屋なのに甘味も充実していますね」 「そもそもここは甘味処から始まったのだからな」 「ねえ、もっとソフトクリームないの?」 「買いたいのはやまやまだがそろそろ新鎮守府に行かないと時間がない。 心配するな。新鎮守府には外郎とか名古屋銘菓を沢山買い込んであるからな」 「何だか食べたら『お前の体は私のものだ』って乗っ取られないかしら」 この時俺は確信した。そんな知識があるのならこの子とみんなとでやっていけるだろうと。 166 :ド・キ・ド・キ 幼妻大鯨ちゃん:2014/11/16(日) 13 16 52 ID zXX5I0tk 東海地方含め多くの地域に新しい鎮守府が作られた理由。それを語るには夏頃まで話を遡らなければならない。 夏のAL/MI作戦において自分の担当の出撃任務を終えた俺は故郷に帰省していた。大鯨も護衛として一緒だった。 さすがに家族や親戚に会わせる勇気はないから近くでウインドウショッピングをしてもらった。 そして鎮守府に帰る前に富田の鯨船行事という祭りを楽しもうとした矢先、 四日市港や名古屋港が深海棲艦の襲撃を受けていると緊急連絡が来た。 この場には大鯨しかいなかったものの、襲来した敵の強さが大したことなかった事と 大鯨の練度が高かったこともあり比較的楽に殲滅できた。 後で聞いた話だが、日本の重要港湾クラス以上の港が深海棲艦による襲撃を受けていたらしく、 幸いにも伊勢湾地域に襲来した敵は伊良湖沖で大半は殲滅されていたとか。 とにかく艦娘達のほとんどがAL/MI作戦に出撃している最中だった為に日本には艦娘があまりいない状態だった。 そこをついた奇襲という形だった感じだがあまりにもタイミング良すぎて………… とにかく事態を重く見た上層部は艦娘の活動拠点の増設と艦隊再編を行った。 横須賀鎮守府に主戦力を集中しつつ、それ以外の重要港湾以上の港湾所在地域に新しい鎮守府 (旧来の鎮守府と区別して新鎮守府と呼ばれる)を置いた。 新鎮守府は主力艦隊の拠点となる横須賀とは違い、輸送船団の護衛や地域防衛等が主な仕事である。 俺の新しい勤務先の東海地方の新鎮守府はそれ以外にも艦娘の教育機関がある。 艦娘は軍人のようなものではあるが、本来ならば義務教育下にある艦娘も数多い。 今までも教育自体は各鎮守府でされていたが、地域による教育格差や講師の分散等問題もあった。 その為東海に作られた新鎮守府はそういった艦娘達の為の教育機関も兼ねているのである。 主力であるはずのビスマルクが再編でここに来たのはドイツ語の教師として来たという面が大きいだろう。 俺は東海の新鎮守府で勤務することになったものの 今までの部下達は大半が義務教育下にある駆逐艦娘が大半だった為 長門や陸奥、赤城などの主力艦娘が横須賀に残留したくらいで俺の艦隊の顔触れに変化はほぼなかった。 装備も強力な装備は横須賀に運ばれたが、戦力はなるべく集中させた方が良い為との判断でもある。 また、新兵器の開発についてもまた別の新鎮守府に集中するとのことだ。 色々あったものの、故郷に近い地域に勤務する事になった為、俺のやる気は潰える事はなく、むしろ増大していった。 やはり俺には東海三県の空気が合うのだろう。 年頃の沢山の艦娘達を導いていく不安をそれで打ち消していきたかった。 167 :ド・キ・ド・キ 幼妻大鯨ちゃん:2014/11/16(日) 13 18 09 ID zXX5I0tk 10月31日、今日はハロウィンだ。子供達がお菓子くれなきゃいたずらするぞで有名な日だ。 実際はもっと別の理由があるが、こう変化しちゃうのも日本人らしい。 だからなのか朝から騒々しいなあ…… 「しれ…提督、潜水母艦大鯨よ。トリックオアトリート」 「ん…どうしたんだ暁?」 「お菓子くれなきゃいたずらしちゃうわよ」 もう悪戯してるも同然だろう。暁は大鯨の服を着ていたのだから。 物凄い遠目から何気なく見たら一瞬は騙されたかもしれないだろう。てか大鯨はどうした? 「暁ちゃ~ん、私の服を返してくださ~い!」 振り向くと大鯨は暁の服を着て走ってきていた。胸や腰周りがぱつんぱつんで色っぽ……苦しそう。 つーか何故着たし。他に服はなかったのか。 「見てみて、この輝く肌、ねえもっと近くで見てあげてよ」 続いて如月がやって来てそう言った。自分ではなく大鯨の事を指しているのだろう。 何となくだが首謀者がわかった気がする。 「暁ちゃん、お菓子あげるから服を返してくださいよ……」 物凄く恥ずかしそうに涙目で赤面する大鯨の顔はドキドキするくらい可愛かったが、 さすがにこれ以上大鯨を悲しませるのは心が痛む。 「ふふっ、サイズの大きい服を着て大人びる子供…パーフェクト!」 何故か那智が割り込んできた。那智がパーフェクトと言うとか、こいつもそういう方面の知識はあったのか。 そんな事を考えたのは俺と、いれば漣くらいだろう。 「お子様言うなー!」 「じゃあなんでこんな真似したんだよ」 「本当は一人前のレディーがこんなことする必要はないんだけど、 学年行事としてやらなきゃいけないから仕方なくやっただけよ」 「眠たかったからせっかく来てくれたのにお菓子をあげられなくてごめんなさい。でも服は…」 「如月ちゃんから何をやったらいいのか聞いてみたのよ。だから大鯨さんの服を着ちゃったの」 「で、何故大鯨は暁の服を着たのだ?」 「如月ちゃんからやり返すなら同じ事をって……え?」 話が繋がった。二人の衣装チェンジはやはりこいつが原因か。 168 :ド・キ・ド・キ 幼妻大鯨ちゃん:2014/11/16(日) 13 19 03 ID zXX5I0tk 「こうして見ると二人とも結構似ているわね」 強引な話題転換である。 「大鯨ちゃんも暁ちゃんと似ているし、暁ちゃんも大鯨ちゃんと似ているし…… 司令官と一緒にいたらまるで本当の家族みたいね」 「そうだな……お前達の子供の顔が早く見たいものだ」 如月の言葉に俺達は赤くなって驚き、 その後の那智さんの言葉にはまるで今までの成長を見てきた年長者的な雰囲気さえあった気がした。 真面目なのか残念なのか判断に困る。二人とも真面目なんだろうけど。 「ところで司令官、今度の祝日は司令官のお誕生日でしょう。 どうしてその日に結婚式をしようとしなかったのかしら?」 「確かに。司令官が結婚式を行おうとしている11月15日は渾作戦の真っ最中なのよ。 だから余裕がある時にしておいた方が…」 「今回の渾作戦は横須賀鎮守府の艦隊が中心だ。横須賀鎮守府は戦闘能力に長けた艦娘が集結しているからな。 俺達の役割は本土の防衛だ。この前のような事があったらかなわんからな」 ちなみに次の作戦名は渾作戦だと漣にメールで送ったら大量の大根を買ってきた。まあ予想通りである。 「作戦期間中とはいえ作戦初期だし、 することはいつもやっている事の延長線上にある事だからある程度の余裕はある。 それに結婚する事と結婚式の日程を報告したら快く承諾してもらったし、 作戦発表後に上層部に伺ったら結婚式を行う事を咎められる事はなかったしな。 まあ作戦期間中は休み無しになり終了後の後始末もやらなきゃいけなくなるが 俺の勝手な都合で結婚式をするんだから仕方ない」 「…まあ上層部がそう判断したんだったら私達から何も言う事はないわ。 私達が出来る事が後方支援だっていうのなら、それを全力でやるのよ」 暁の言葉と共に俺達はこれからへの決意を新たにした。 169 :ド・キ・ド・キ 幼妻大鯨ちゃん:2014/11/16(日) 13 19 46 ID zXX5I0tk そこへ空気を読まないかの如くドアが激しく開く音がした。 「トリックオアトリート!お菓子くれなきゃ私の歌を聴けーっ!」 ビスマルクがとある歌姫の扮装をしながら乱入してきた。 何か間違っている気がしたがハロウィンを彼女なりに楽しんでいるみたいだ。 彼女も完全にここに馴染んでいるようだった。 「なんでみんなお菓子をくれないのかしらね」 「それだけビスマルクさんの歌が上手だからですよ」 「本当!?ありがとう。いいのよ、もっと褒めても。 でもここでは変わった事をするのね」 ビスマルクの方がハロウィンとは微妙に違った事をしている気がしたが何も言わなかった。 俺のいる新鎮守府ではハロウィンに合わせて盛大なイベントが開かれていた。 他の鎮守府でも小さいながらイベントが行われていたが、この新鎮守府では一段と大きなイベントが行われていた。 というのもこの新鎮守府は小中学生の年代の艦娘が大半を占める為、 思春期の不安定な心を戦闘行為だけを行う事により壊してしまうという事がないよう 情操教育の点から近隣住人達とのふれあいにより人間らしい心を失わないようにとの考えである。 また、地域の人達からの信頼を得て様々な支援を受けやすくするという狙いもある。 「でも楽しかったわ。これからももっと楽しいことがしたいわ」 彼女の存在はドイツ語講師や戦力を抜きにしてもここに必要不可欠だった。 彼女は現状雷撃できる唯一の戦艦故に渾作戦期間中は横須賀鎮守府の主力艦隊に配属されることになっていた。 激戦地に赴く彼女や、他の艦娘達が無事に帰ってくること。それが俺達の願いだった。 170 :ド・キ・ド・キ 幼妻大鯨ちゃん:2014/11/16(日) 13 20 28 ID zXX5I0tk そして11月15日。俺達は結婚した。神の前で俺達は永遠の愛を誓い合った。 何故作戦が始まったばかりのこんな時に結婚式を行ったのか。 それは俺の父親と母親が30年前に結婚したその日だったからである。 俺を今まで育ててくれた両親。その両親に今まで散々苦労をかけてきたのだ。 俺の事を心から愛してくれた人達を俺は何回も悲しませ、落胆させ、失望させてきた。 それでも俺を信じてくれた両親。俺は両親に自分が立派になった姿を見せたかった。 そして、その姿を両親の30回目の結婚記念日のプレゼントにしようと思ったのだ。 正直言ってきちんとできたのか、それとも駄目だったのか、緊張していたためかあまり覚えていない。 でもどちらにしろ親からすれば子供はいつまでも子供なのだと思う。 子供だと思っていたら思った以上に大人になっていた、あるいは未だに子供地味ているか…… どちらにしたって最終的には子供という目で見てしまうものかもしれない。 それに失敗したとしても後に『あの時はああだったなあ』とみんなで笑いながら話せるのならそれはそれでいい。 それよりも俺にとってはある意味結婚式以上に大事な事が控えていた。 日が変わって11月16日。81年前、潜水母艦大鯨が進水した日である。 俺達もまた、新たなる所へ進もうとしていた。 171 :ド・キ・ド・キ 幼妻大鯨ちゃん:2014/11/16(日) 13 21 23 ID zXX5I0tk 「不束者ですが、よろしくお願い致します」 俺と初めて出会った時、そして俺と彼女の心が一つに結び付いた時。 その時と同じ、しかしそのどちらとも意味合いが少し違う言葉だった。 「………とうとう…私達……」 生まれたままの姿で照れながら、しかし笑みを浮かべる彼女はとてもかわいかった。 結婚式の時の彼女はこの世で一番綺麗な存在と思えるほどだったが、 こうして見ると彼女の童顔が更に際立つ。 もちろんどちらも彼女の魅力の一端という事に変わりはないのだが。 「ん…………」 俺は彼女の唇に自分の唇を重ねた。ただ唇と唇を触れ合わせるだけのキス。 でも、それだけでも凄くドキドキした。はたから見たら童貞と一目でばれるだろう。 キスの最中、俺は彼女の体を抱きしめ愛撫していた。 しっとりとしていて、それでいて重くない髪はいつまでも触っていたかった。 そして髪の毛から肩、背中、腰。尻へと右手を下に下ろしながら触っていく。 彼女の体は肉付きがよく、とても暖かかった。 お尻もとても大きくて柔らかい。きっと元気な子供をたくさん生んでくれるだろう。 一方左手は豊かな胸に行っていた。程よい弾力と柔らかさ、暖かさが心地よい。 その大きな果実とも形容できるものの先には鮮やかな色をした小さな果実があった。 その果実は硬かった。しかしただ硬いというだけでなく程よい弾力があった。 「……はあ…………んんっ!?」 俺は彼女に唇から己の唇を離すとそのグミのような果実に口づけ、吸った。 「あ……ん……そんなに吸ったって…出ませ…んっ!!」 彼女は潜水母艦大鯨の艦娘である。潜水母艦は潜水艦を支える艦、つまり母親のような存在だった。 胸が大きいのは彼女が潜水母艦の艦娘だからなのか、それとも胸が大きいから艦娘になれたのか。 そんなことはわからないが彼女はまだ母親になっていないため母乳は出ない。 出るとすればホルモンバランスがおかしくなっているのだろう。 いつまでも彼女の乳房を堪能したかったがそうはいられない。俺は彼女の一番大事な所を右手で触れた。 とてもぬるぬると濡れていた。俺は指で探した。 すると少しへこんだ所があったので俺は中指に少し力を入れた。 にゅるん、と入っていった。入口はきつかったが中はとても滑りがよく暖かかった。 指を動かし感触を楽しむ俺は一刻も早く己のいきり立ったものを入れたかった。 172 :ド・キ・ド・キ 幼妻大鯨ちゃん:2014/11/16(日) 13 22 03 ID zXX5I0tk 「ん……い……入れてください……あなたの……おちんちん……」 「いいのか……」 「ええ……もう我慢…できないの…あなたも…でしょ……」 彼女の言葉通り俺も限界だった。というか最初にキスする前から既にしたかった。 俺は己の全てを込めるものに手を添え、先ほどのへこんだ所に押し付けた。 「そこ……です…………ッ……!!」 俺は彼女の中に入っていった。先端から今までに感じたことのないような気持ちよさが伝わる。 気を抜けばあっさりと達してしまうだろう。それだけは避けたかった。 彼女を気遣って一気に突っ込むことはしなかったが、何かに阻まれた時、力を入れた。 プツリッ! 何かを破いたような気がした。そして思わず一気に最奥まで貫いてしまった。 結合部の根元を見ると赤いものが見えていた。 そうか、俺は彼女にとって初めての男になったのか…… 彼女は俺を拒むのではなく受け入れたということか。 「ッ…………」 「…くっ…すまない…もう……」 俺の言葉は彼女を気遣うつもりが苦しめてしまった事を謝ったのか、 それとも彼女が達する前に自分だけ達してしまいそうな事への事なのか。 どちらも正しいだろう。不意に気が抜け、襲ってきた射精感に俺はもう我慢できなかった。 俺の先端からびゅるりという感触が延々と続いた。 俺は彼女が達する前に勝手に達していたのだった。 173 :ド・キ・ド・キ 幼妻大鯨ちゃん:2014/11/16(日) 13 23 21 ID zXX5I0tk 「ん…………」 「はあ…はあ………」 俺は彼女の一番奥で全てを吐き出していた。 彼女に包まれ、暖かさを感じていた俺はそれに甘えていた。 しばらくして射精が収まったあと、俺は少しの後悔に襲われていた。 なぜ勝手に達してしまったのか、もう少し優しくできなかったのか。 そんな考えを見透かしたのか、彼女の言葉は優しかった。 「……私で気持ちよくなってくれて…ありがとうございます……」 痛くて苦しいだろうに、彼女が俺にかけた言葉は感謝の言葉だった。 「……こっちこそ……ありがとう……」 俺は涙を流しながらそう答えた。確かに罪悪感や済まなささはある。 だけど初めての人が彼女で、彼女の初めての男になれた喜びの涙でもあった。 「…こんな私を、愛してくれて、本当にありがとうございます… 私は……私はとても幸せです。そして、いつまでも、あなたと一緒に…………」 それは彼女の偽らざる本心なのだろう。 俺は彼女を苦しめただけかもしれない。だけど、それでも彼女は俺を愛してくれた。 だからこそ俺は彼女を気持ちよくさせられなかったであろうことを後悔していた。 出来るなら少しでも早く彼女を気持ちよくさせたい。だけど俺は提督だ。 俺の行動一つで艦娘達やこの地上に生きる全ての人達の命運が決まってしまう可能性もある。 それに平和の為に戦わなきゃ彼女を愛する事もできなくなる。 俺は全ての幸せの為に戦う事を改めて決意した。 何一つ思い悩むことはなく彼女と愛し合えるようになるには、まだ時間がかかるのかもしれない………… ―続く― +後書き 174 :幼妻大鯨ちゃん:2014/11/16(日) 13 27 06 ID zXX5I0tk そんなわけで『お・し・か・け』の続きです エロ薄めな上に関係ないところで独自設定やネタ多数 俺は地元に近いところで愛する人と生きて行きたかったんです…… 長編で明確に続けると宣言して投下したのは初めてです 続きも現実の時間軸に合わせて書いて投下するつもりです それではまた これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
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63 :名無しさん@ピンキー:2014/03/03(月) 21 30 23.67 ID S2ZLU26X 今日は三月三日だ。夜にはみんなで雛祭りをする予定だったが、生憎と急な仕事が入ってしまった。 ただ別に俺でなくてもできる仕事だったので、俺が雛祭りの主催者ということもあり秘書の弥生に全てを任せ、俺は雛祭りに行った。 雛祭りの最中も弥生のことが頭から離れなかった。だが一応主催者というわけで帰るに帰れず、結局終わったのは10時を過ぎた頃だった。 一応予定通りではあったが、早く切り上げることはできなかった。 弥生に仕事を押し付けてしまった俺は弥生が待っているであろう司令室にすぐに戻った。 司令室はカーテンが閉められ、明かりも灯っていなかった。 鍵もかかっていなかったが鍵は俺が持っているわけだからまあ不自然ではない。 微かに香る桃の香りは弥生がついさっきまでいた証――弥生は他の言い方で桃月とも言う――である。 ふと見たら布団が敷いてあった。きっと弥生が気を利かせてくれたのだろう。 俺は弥生のそんな心遣いに感謝し、すぐに布団に入り横になった。 疲れ果てていたこともあり、割とすぐに眠りについた…… ふと、俺はちんちんに痛みにも近い感覚を感じ目が覚めた。痛みだけではなくなんだか気持ちいい感覚もだ。 俺は枕元に置いておいた電気スタンドをつけ、布団をめくった。 そこには銀混じりな青紫の綺麗な髪の少女、弥生がいた。 「あ……起きた……?」 「や…弥生……うぅ…」 「じっとしてて。私が……」 弥生はそう言って俺のちんちんに舌を這わせた。童貞の俺にとっては感じたことのなかった気持ちよさを感じる一方、 俺は剥けるとはいえど元々包茎であり、今日は風呂に入ってないため全く洗ってなくて、 それを舐める弥生に対して申し訳がなくなる。 「ん……もういいね……それじゃ…」 「弥生………まさか!」 「大丈夫。ずっとここで準備していたから」 「準備って、お前、俺が任せた仕事が終わってもここに…」 俺の言葉にそれ以上答えず、弥生は俺のちんちんに跨がった。 そして一度は腰を落とそうとしたが何かの抵抗にあった感じがした。 まさか、と思い俺は止めようとしたが、弥生はもう一度腰を浮かせ、そのまま勢いをつけて腰を落とした。 ブツッ………という音がした気がした。俺のちんちんが根元近くまでくわえ込まれていた。 結合部からは赤い血が流れていた。弥生が大切にしていた処女を奪ってしまったのだ。 「ッ……!」 「弥生…………」 弥生の顔を見ると、その顔は痛みに歪み、涙を流していた。 中破した時でさえこれほど表情を崩すことはなかったのに、今、俺のせいで弥生に苦しみの表情をさせてしまっている。 「弥生……」 「ん……大丈夫…………痛くなんて………ないよ…………それじゃ…………動くね………」 自分の表情の変化に気付いていないのか、それとも俺に気を遣っているのか、弥生は平静を装おうとしていた。 その姿が俺の心を益々締め付ける。弥生の処女を結果的に苦しめて奪ってしまった形になったことに 俺の抵抗心はなくなってしまった。弥生が腰を動かすことをもはや止めもしなかった。 やがてその時はすぐに来た。女性経験なんて全くない俺だ。ましてや相手は男性経験のない小さな女の子だ。 我慢なんてできるはずもない。 「弥生…もう……」 「司令…官……ッ………!」 俺が達しそうになったため思わず声を出したのを聞いた弥生は最後の一撃といわんばかりに腰を思いっきり落とし、 ちんちんを根元まで飲み込んだ。 「あぅっ!…あ…」 「………あ………司令官の……おちんちん……びくん…びくん……って………弥生の中に……出てる………」 今まで体験したことのない暖かさに俺はかつてないほどに射精した。 それはまるで、弥生は俺のものであるという証を深く塗り込め、刻み付けようとするように………… 「はぁ……はぁ………司令…官……気持ち…良かった……?」 「ああ………………でも…どうして……どうしてこんなことを………?」 「………ごめんなさい……弥生は……司令官のことが…好きだったんです……… でも……弥生は表情が硬くて……司令官に…気持ちが伝わらない気がして……それで………」 なんてことだ。俺は彼女の気持ちを推し量れなかったためにこんな辛いことをさせてしまっていたのか。 確かに弥生は表情から感情を読み取りにくい。だがそれゆえに俺は自分から深く切り出せず、 今の関係が壊れることを恐れ、それゆえに弥生に辛い思いをさせてしまった。大好きだった弥生に…… だから、俺は…… 「弥生、聞いてくれ」 「え…」 「お前にこんなことをさせてしまって、言える立場ではないけど……俺はお前のことが好きなんだ」 「……本当に……?」 「なんでこんな時に嘘を言わなくちゃいけないんだ。好きでもなければ必死で抵抗していたさ。 ……俺がお前の気持ちを分かりきれなかったためにお前にこんなことをさせてしまって…… もし…もしお前の気持ちがまだ俺と交わる前と同じ気持ちだったなら…」 「うん、大丈夫……弥生はずっといるよ……司令官の側に……」 「ううっ……ありがとう…………」 俺は一見無愛想に見えて、だがとても心が温かい弥生の優しさに涙が止まらなかった。 それから数ヶ月が過ぎた。 今日も特にこれといったことはなくまあまあ平和だった。 俺はそんな平和な時を噛み締めながら、いつも隣で頑張ってくれている弥生に目をやった。 彼女は意図しているのかどうかは知らないが、ヘソを見せつけていることが多い。 ほっそりとしたウエストからバストに上がるラインの美しさ、可愛いおへそなのだから見せたら周りのみんなが喜ぶだろう。 お腹に顔を押しつけ、そのままセーラー服の中に顔を上げていきたいって思うことも誰にだってあると思う。 でもそれは恋人である俺だけの特権である。 ん……よく見てみると弥生のお腹が少し膨らんでいる気がした。太ったのかな?ちょっとだけ残念…… でも幸せ太りならまあいいか。あ…………もしかしたら…… 「あの……司令官……最近すっぱいものが無性に欲しくなってきたの……」 「最近ねえ……ん?……まさかな……」 「司令官?」 「まあ定期健診がもうすぐあるし、そんときにでも見てもらうとするか」 そして定期検診の結果………… 弥生は妊娠していた。なんの間違いもなく俺との子供だろう。 「司令官……ごめんなさい…戦えない体になって……」 「いや、なにも前線に出たり、遠征に出たりすることだけが戦いじゃない。 お前は提督の仕事という俺の戦いのサポートをしてくれる。 それだけじゃなく、俺の生きるという戦いのサポートも」 「//////」 流石にクサすぎたか。弥生は顔を赤らめてしまった。 この数ヶ月間俺と一緒にいたためか出会った頃よりも感情表現が豊かになった気がする。 俺がストレートに感情表現をできるからというのもあるだろう。 「弥生。改めて言うよ。ずっと……ずっと俺のそばにいてくれ。俺もずっと、弥生のそばにいるから……」 「うん、大丈夫だよ。弥生はずっといるよ……あなたのそばに……この子と一緒に……ずっと……ずっと…………」 +後書き 66 :名無しさん@ピンキー:2014/03/03(月) 21 37 04.20 ID S2ZLU26X というわけで弥生ちゃんとのはじめて同士なSSを書かせていただきました 雛祭りなのに雛祭りネタがそんなにないことをお許し下さい 画像認証システムのせいで携帯から書き込めなくなったのがなあ PCからだったらちょっと手間取るってだけで済むのに……
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388 :加賀×提督:2014/03/31(月) 23 12 03.78 ID xh6bPiF1 加賀×ヤリチン提督です ヤリチン嫌いな人はスルーよろしく 午後十時を回った頃。 執務室には秘書艦の席には加賀が、提督席は空いていた。 「はぁ…」 加賀はため息をつく。また今日もだ。 執務室は和室で、シンプルな布団が折りたたまれている。 秘書艦の仕事は提督の執務の補佐以外にも、提督の身の回りの世話、その中には当然、掃除も含まれている。 几帳面な加賀は、和室に布団、謎の紅茶セットなどが雑多に置かれたこの部屋も、 綺麗に片付けていた。そのあたりも考慮しての安定した秘書艦の立場なのかもしれない。 ここの提督は女癖が悪い。艦娘たちも次々食い散らかしているようだ。 それでも彼女たちが提督を慕うのは、指揮官としてのオーラと、無駄に整った顔、鍛えあげられた筋肉、 そしてそれなりの頭脳と身分、優しさがあるからであろう。 「…」 コツ、コツとペンで何もない机を加賀が叩く。今日の執務は終わったのだ。 それなのに不満そうな顔をしているのは、提督が自分には全く見向きもしないからである。 ガチャン、とその時扉が開いた。 「ふぁーああぁ疲れたなぁもぉー!」 欠伸をしながらだらしない寝巻き姿で提督が現れる。服があちこち濡れているのは、風呂上りだろう。 「あら、おかえりなさい」 今日は誰を抱いてからここに来たのだろう、と加賀は考えていた。声にも不機嫌が出てしまう。 大抵、ここに来るときは、あとは寝るだけの状態だ。執務室の番が終わり、加賀はいつも自室に帰る。 赤城か、鈴谷か、それとも金剛か… 提督がいつものように眠気まなこで加賀に話しかける。 「おつかれ。加賀、」 「夜戦ですか?お断りします」 「は?」 唐突に回答を叩きつける加賀に、提督は意外そうな目で返した。 「先ほどは、どなたとお楽しみで?」 提督はそれを無視して机へと仰け反る。加賀を一瞥する目が「どうでもいいからはよ帰れ」と言っているようだ。 「えらくお疲れのようで。さぞ良い運動になったんでしょう?」 加賀が席を立ち、提督の席へとスタスタと詰め寄る。 「加賀…お前随分不機嫌だな。怒ってるだろ?」 「はい、頭にきました」 「何でよ?」 「提督の女遊びは度を過ぎているのではなくて?軍紀に影響します。謹んでいただきたいわ」 提督は姿勢一つ崩さず、そのまま加賀の方も向かず机に肘を突いて答える。 「別に良いじゃないか。あいつらも満足してるんだし…赤城だってそう言ってるだろ? スキンシップは重要だしな、お互い溜め込むのも良くないってもんだ」 『俺良いこと言った』という顔をしてのけぞる提督に、加賀が詰め寄る。 「ま、まさか駆逐艦の子にも手を出しているのでは…?」 「…そんな事はしねぇよ。俺はせいぜい軽巡ぐらいまでだ。天龍あたりは最高だな。 あ、鈴谷はもっとたまんないねぇ」 「…」 加賀が無言で、座っている提督の両肩を抑えつける。 防具や前かけは外しているので、豊かなタンクが両方、提督の肩に押し付けられた。 「何?肩は凝ってないから、寝て良いぞ」 「…」 「あぁ、悪かったって。こういう話はあんまりしないから」 強くタンクを押し付け、加賀が口を開く 「…私が怒っているのは、『何で私に手を出さないのか』なのだけれど」 「提督が秘書艦に手を出しちゃいかんだろ」 「はぁ?」 「だってさ、執務に影響するじゃん?加賀を秘書艦にしたのも、お前が真面目そうだから」 ぐすん。 提督の頭に加賀の涙が落ちる。そして首が締め付けられた。 「…私だって…」 「…?!」 「私だって、『愛されたい』…だって、艦娘だもの」 次々落ちる加賀の涙。そして… 「!」 提督が不意に加賀の唇を奪う。 「これで…良いか?」 しばらくの間、ぴちゃ、ぴちゃと接吻の音が部屋を満たした。 加賀が提督の唇を奪い返し、執拗に舌を絡めたからだ。 「加賀、顔が赤いぞ…もう帰ったらどうだ?」 「ダメです」 「何故…?」 「大好きだから。提督に愛してもらえるなら何でもします。ここは譲れません」 「もう満足しただろ?俺はもう寝…」 不意に加賀が提督の股間に手を伸ばし、隆起したモノを掴む。 「『ここ』は満足してないのではなくて?」 「…」 「…っ!」 それが合図となった。加賀のタンクにすっかり理性をやられ、既に我慢の限界だったのだ。 「あっ…!」 立ち上がった提督は加賀に接吻すると、頬とうなじを撫で、そのまま衣服の紐に手をかけて 加賀をあっという間に裸にしてしまった。 大きな二つのタンクが露になり、体はオイルで湿って艶かしく光り、下着は既に濡れている。 提督は自分の肩に加賀を寄りかからせるようにして、接吻を続けながら片手でタンクから格納庫へと手を這わせた。 太い指がテクニカルに出入りする。 「…あ、や…やぁん…!」 頃合を見て提督は加賀をそっと抱きかかえる。 艦娘の中では重量はある方ではあるが、提督は並外れた筋肉によって片手で担ぎ揚げてしまった。 布団を器用に広げると加賀をそこにそっと下ろし、下着をずり下ろす。 「あ…そこは」 提督は一瞬で寝巻きを脱ぐと、加賀に巨大な主砲を向けた。 「加賀、良いのか…? もう後戻りはできない、俺はできれば秘書艦を汚したくないんだ…」 加賀はあまりの感激と興奮で、我を忘れて股を開いて提督を誘っていた。 あまりにも立派な肉体と逞しい主砲に、寂しさが暴発しそうだった。提督を自分のものにしたい。 「見ての通り、気分が高揚しています…早く抱いてください」 「し、知らないぞ。俺は今日は誰も抱いてないんだ。お前を壊してしまうかもしれない。それでも良いのか?」 「良かった…ずっとこうなる事、夢見ていたんです。あっ…んっ…さぁ、早く…っ!」 その一言で提督の理性は完全に吹き飛ばされた。 「あっ、あ…あぁぁぁああん…っ!」 提督は加賀に己の逸物を深々と突き入れると、まずはタンクにむしゃぶりつき、次々に加賀を蹂躙していった。 腰と腰がぶつかり合い、肉と肉が躍動するあまりの激しい夜戦に、加賀は破瓜の痛みなどはすぐに快感にしてしまっていた。 「オォォ…おぉぉ…」 「あっ、あっ、アァァァ…」 提督室に雄と雌の交わる声が響き渡っていた。 主砲と格納庫がギチギチと音を立てる。提督の筋肉が躍動し、加賀のタンクが揺れる。 提督は加賀に3回の直接砲撃を行い、子種で格納庫内部を満たした。 それでもなお、提督の逸物は仰角を続けている。 「あっ、あっ…あっ…アアアーーーンッ!!」 提督の手で掴み切れていない巨大なタンクがバウンドし、指に絡んでそれは形を変えていく。 お互いの腰が振るえ、加賀が大きく仰け反ると、提督は4度目の射撃を放っていった。 加賀の体が痙攣し、ガクリと体を提督に預けた。 「やってしまった…ついに秘書艦まで…」 半萎えになった主砲を加賀から引き抜くと、とうとう彼女を汚してしまった罪悪感に包まれた。 加賀はというと、体を上下させながらも、まだ頬を紅潮させ、満足そうである。 「…やりました」 寝言なのか、加賀が目を閉じたままそう言ったのを聞いた。 「こりゃ風邪引くな…」 提督がそっと加賀に毛布をかける。 大破させてしまった以上、今日は加賀をここで入渠させなければならない。 提督は寝巻きをつけてそっと執務室を後にし、再び風呂に入ると、 たまたま一緒にいた赤城と酒を飲み交わしながらさっきの話をし、その後滅茶苦茶夜戦した。 +後書き 392 :加賀×提督:2014/03/31(月) 23 16 31.54 ID xh6bPiF1 以上、色々溜まってる加賀さん×ヤリチン提督でした。 そのうちこれの対の話になる加賀×童貞提督も余裕あったら書きます。 ヤリチン嫌いな人には失礼
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ヴィットリオ・ヴェネト級のリットリオとローマの2人は、 リットリオが赴任中の鎮守府近隣に位置する喫茶店にいた。 イタリアから日本へ転属となった2人はそれぞれ別の鎮守府へと赴任していた。 偶然2人の長期休暇が重なり、今回は妹のローマがリットリオに会いに姉の鎮守府へ向かったのだ。 電話や手紙でしか互いの近況が聞けなかった為、顔を合わせるのは久しぶりになる。 店は中途半端な時間だからか人もまばらで、テラスには彼女たち2人しかいない。 姉妹はそれぞれ紅茶やコーヒーとスイーツを片手に、忙しさの中にある余暇を味わっている。 そして姉妹がそれぞれの提督と付き合い始めたと告白するやいなや 話は自然と艶色を帯びていく。 「ローマは何時から提督と付き合ってるの?」 「1ヶ月前に告白されてからね」 姉リットリオに聞かれて、ローマは淡々と話し始めた。 「執務室で二人きりになった時よ 提督が指輪まで持って私に告白してきて・・・・・・。 そのまま、キスしたわ」 それを聞いた姉は「あのローマがねぇ・・・」と小さく感嘆の声を上げる。 「本当は自滅覚悟で私から告白するつもりだったのよ。 どうせ、あの提督が自分から告白なんて出来るわけないと思ってたわ・・・ でも、告白されて・・・両想いって分かって・・・・・・すごく・・・嬉しくて・・・・・・」 「その後はどうしたの?」 恥ずかしそうな顔でリットリオの耳元で呟く。 「・・・・・・ええっ!混浴!?」 「しーっ!姉さん声が大きいわよ・・・!」 リットリオは少し身を乗り出して、ローマに尋ねた。 「鎮守府のお風呂を一つ貸しきったのよ、2人用の浴室をね、提督特権で」 「ふむふむ・・・・・・」 「先にお風呂に浸かりながら待っていたけれど その間、胸の高鳴りを抑えられなかったわ・・・。 でも中々来ないし・・・だから、女を待たせやがってと思って 説教しに脱衣所に行ってみたの。 そしたら半裸の彼がタオルで股間を隠してじっとしてたの。 もちろんアソコは立派に自己主張してたわ」 「準備万端なのに・・・なんで入らなかったの?」 「『下心丸出しで、みっともない』っていう情け無い理由よ。 イラッときたから、抱きたいから混浴したんじゃないの!? ってその場で正座させて説教してやったわ」 「ローマらしいわね・・・で、結局セックスはしたの?」 「・・・したわよ。あの説教が効いて、お互い吹っ切れたの。 後は勢いに任せて体を重ね合ったわ」 「それで?それで?」 「もう・・・姉さんったら」 リットリオはローマが少々引くくらい目を輝かせてローマにその後を尋ねる。 「提督に風呂まで引っ張られてキスして、そのまま。 一つになった瞬間の事は、正直に言うと良く覚えていないの。 大分のぼせていたし。突き入れられる度にバシャバシャ水音を立てて 彼を抱きしめて、気持ち良過ぎて何がなんだか分からない状態だったわ。 でも、最後に私の名前を呼びながら中に出された時のあの感覚・・・ 心も体も限界まで満たされて、幸せで死ぬかもしれないって初めて思ったわ・・・」 全て語り終わる頃、ローマは満面の笑みだった。 「ローマの顔、とっても幸せそうな顔してるわ」 「ふふっ、今はね、彼と居るのが私にとって一番の喜び。 頼りない所もあるけど・・・日本に来て、提督に逢えて、本当に幸せよ。 他にもね、人気の無い所だったら、提督にジロジロ見られても 嫌では無くなったの。それでね、それでね・・・」 あの堅物のローマが、幸せに満ちた笑顔で語り続けている。 (心配する必要・・・無いみたいね) ローマの幸せを聞きながら、リットリオは願っていた。 妹の幸せが永遠に続きますように・・・と。 「これで私の話は終わり。さあ、次は姉さんの番よ」 さっきの惚気顔から一瞬で、いつもの冷静なローマの顔に戻る。 眼鏡も片手で「クイッ」と整えて。 遂に姉リットリオの惚気話が始まろうとしていた・・・。 リットリオの惚気話 16-817に続く。 これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
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776 :名無しの紳士提督:2015/01/19(月) 00 13 36 ID SX4JdFMc ※キャラ崩壊注意 ※ちょっとメタい ある提督の秘書艦は長門である。 戦闘においては常に勇敢で頼もしく、平時においても冷静沈着で理知的。 仲間への気配りを忘れず、提督を上官として、また相棒として忠誠を誓い、その凛とした立ち居振る舞いに心惹かれぬ者はいない。 提督は大型建造で彼女と出会ったが、―つぎ込んだ資源の量とその物質的見返りだけが艦娘の価値ではないとしても― それだけする価値は十分以上にあると断言できる(大和?未実装じゃないですかね?)。ただ一つ違っていたのは― 「長門、赤城さんどこ行ったか見てないかしら。さっきから姿が見えないのだけど」 「ああ、赤城なら……さっき提督が風呂に沈めたから暫く戻ってこないぞ」 「入渠させただけだよ誤解するような言い方すんな」 ……こういう所である。 「そう言えば提督、アニメ版第2話は見たか?」 「ああ見た。意外と青葉でかかった」 「むしろその青葉と並んだ時の五月雨が……じゃなくて他に感想は?」 そんな話をしている時に執務室の扉をノックする者がいた。 「失礼します。ご主人様、遠征から戻りました」 「おお漣か。お疲れさん」 戻ってきた漣が報告を受けた提督が机上のノートにTの字を書いているのを見つけた。 「何ですかそれ?」 「いや、大したことじゃない。ちょっとした賭けだ」 そう答えた提督に長門が付け加える。 「アニメ版の私がながもん化しなかった話数だ。第5話までながもん化しなければ正の字完成で私の勝ち。……それで提督、どうだった?」 「まだだ。まだあと3話ある。赤城盛りやら足柄さんの合コンやら出たんだ。やってくれるさ」 ふんす、と鼻息を一つしてぐっと胸を張る長門。 アニメ版はともかくこの人はながもん要素あるよなと思ったが口にはしない漣。 「賭けの結果は私もちゃんと記録しているぞ。ただ、その時適当な紙が無くてな」 「掌にでも書いたのか?それじゃ消えちまうぞ」 「いや尻に」 「すぐに消しなさい」 この人はながもんじゃねえ。もっと別の何かだと思ったが口にはしない漣。 777 :名無しの紳士提督:2015/01/19(月) 00 17 17 ID SX4JdFMc また別のある日、提督と長門は所用で朝から出かけていたが、昼過ぎには鎮守府に戻ってきていた。 執務室に戻る道すがら、空母たちの訓練の様子が見える。 「そう言えば弓の構え方がどうこうと話題になっていたな」 何の気なしに提督が呟くと、横にいた長門がそれに応じる。 「まあ空母の弓は正確に的を射ることが目的ではないからな。空母は艦載機を確実に打ち上げ、その間無防備にならない事のほうが重要だ。 だから玩具のような軽い弓を使って射形はともかく早く引くことを重視するそうだ。目標を直接撃つのは艦載機の役目だからな」 これは提督にも意外だった。 長門は戦艦で、航空機など扱えない筈だ。 「何でそんな事を知っている」 「連合艦隊旗艦たるもの、他の艦種についても知っておく必要があるからな」 長門は勉強家だ。 秘書としての業務をこなす傍らで、この様な知識を吸収することにも余念がない。 艦娘としては模範的と言えるだろう。艦娘としては―。 執務室に戻ってから少しして、長門がパニック気味に言う。 「あれ?あれ?提督、何もしてないのに壊れた」 「プラグさしてないのに動くか。何もしてなければ壊れねえよ」 艦娘として以外は壊滅的である。 ともあれ執務を再開したわけだが、どうも長門がもぞもぞと落ち着かない。 座っている椅子に尻をこすりつけるような動作を繰り返している。 「……何をしている?」 「この前尻に書いたと言ったろう?あの後かぶれてしまって…」 思わずため息の出る提督。 本当に艦娘として以外は壊滅的である。 「何で書いたらそうなるんだ…というかもぞもぞするな落ち着かない」 「尻に手を突っ込んでかくのは何か恥ずかしいじゃないか」 「尻に字を書く方が恥ずかしいわ!……ちょっとトイレ行ってくる」 突っ込みを入れながら席を外した提督。 一人になった長門の目に箪笥の一番上が映る。 (そうだ、あそこに薬箱が入っていたな。かゆみ止めとかないかな) 果たして思った通り、薬箱から軟膏を手に入れた長門。 提督が戻ってくる前に終わらせようと、下着を脱ぐと軟膏をつけた指先を尻に持っていく。 指先で患部を探り、軟膏を塗ろうとするがなかなか上手くいかない。 (どうやって書いたのだったか…) 我ながら妙な所で器用だと思いながら、かゆみのある部分に軟膏を塗っていく。 778 :名無しの紳士提督:2015/01/19(月) 00 19 47 ID SX4JdFMc そのとき不意に、指先が割れ目をこすった。 「ひゃん!!」 走る衝撃に思わず声を上げる。 (なっ、何だ今の!?) 自分でも初めての感覚に戸惑いながら、今度は何もつけていない指をおそるおそる近づける。 (薬がしみただけだ。そうに決まってる) その自分へのごまかしを自分の指が打ち砕く。 「ふひゃあ!」 乾いた指先が、先程と同様の衝撃を生む。 自分自身の肉体が、自分の思っている以上の変態的なものであったことを、この時長門は知ってしまった。 (駄目だ、ここで辞めなきゃ……。薬を塗って、それで終わりに…) 頭ではそう思っているが、それとは別の部分でそれと相反する思いが大きくなっている。 そしてその思いは、長門の理性を軽々と打ち破る。 「ふああっ!ふひん!くあっ!!」 指が動き、それに合わせて嬌声が上がる。 (駄目だ。何をやっているんだ私は!?早くやめないと提督が―) 何度もやめようとするが、快楽に支配された体は全くいう事を聞かない。 既に、前の方がジワリと温かくなり始めている。 「ひうっ!ふぁああ!」 (止めなきゃ駄目なのに……。駄目なのに……気持ちいい) 何度も敗れた彼女の理性は、既に抵抗を諦めていた。 「あひっ、あひいっ!!ううぅ、くあああっ」 ただ本能の赴くままに指を動かし、その動きに合わせて身をよじらせ声を上げる。 頬を紅潮させ、口からは涎を垂らすその姿は、毅然とした艦娘の長門ではなく、一匹の雌。 「うふぁ!ひっ、ひゃん!!ああっ、んああっー!!」 がくがくと膝が笑い、床にぺたりと座り込む長門。 絶頂を感じた体が徐々に鎮まっていく。 「早く、早くしまわないと……。提督が戻って…」 気怠い体に鞭打って片付け始める長門。 扉の向こうで提督が足音を殺して今しがた用を足したトイレに戻っていくことに、長門は気付かなかった。 終 これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
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428 名前:2-683[sage] 投稿日:2015/03/13(金) 13 07 12 ID zciMEekA 「のわきー! しょるいおわったから遊んでくるね!」 流石です司令。 身の丈に合っていない椅子から飛び降りるように立ち上がった司令は、年相応に駆けて執務室を出て行った。 目で追ったあの背丈も背中も肩幅も、この鎮守府のどの駆逐艦にも及ばない小さな体躯であるのに、 働きぶりは立派なものだとつくづく舌を巻く。 と言っても流石に執務を全てあの司令が一人で背負っているわけではないのだけれど、 それでも肉体年齢としてはまだ未熟というハンデがあるために、あの司令を見くびる艦は一隻とて存在していない。 物思いに耽るのも程々に、一先ずは自身に残る責務を果たすためペンを握り直した。 あの司令の父は昔からの持病を理由に椅子を子息に譲って早くに退役したが、 書類上ではそのようなことにはなっていない。 つまり、上層部には報告せずこのような環境になった。 ただし完全に隠居に入ったわけではなく、治療の傍らに裏から子息を補佐することもあるらしい。 全ての艦を一堂に会して退役を知らせた、 皺が出来始めた顔で申し訳なさそうな念を漂わせたあのときの様子は今でも憶えている。 うまく鎮守府を動かしてきた人ゆえに残念であったが、同時に初めて失望も覚えた。 命のやり取りがついて回る軍に子供を置くなんて、と誰もが考えただろう。 "前"のときも、そして今もこのような事例は聞いたことがない。 だがその失望に包まれたのも僅かな間だけだった。 「……ん? 司令、野分に何かお求めですか?」 庁舎の壁に向かって野球ボールを投げている司令をベンチから遠目で眺めていると、 不意に司令はそれを中断してこちらに駆け寄ってきた。 私の名前の由来には及ばない程度の風が司令の軍帽を吹き飛ばそうとし、 司令はその軍帽をグローブを持っていない方の利き手で抑えている。 「遊んでたらおなか空いたよう」 「ではおやつにしましょう。今日は何がいいですか?」 「のわきの作るものならなんでもいい!」 幼くして感情のままに他者を喜ばせるとは、流石です司令。 その無垢で快活な笑顔を見せられてしまうと、戦いのことなど忘れてお菓子作りに耽ってしまうではないですか。 「おんぶー」 背中を向けて屈んであげると、司令は迷いなく私に乗艦した。 難なく立ち上がる。私が艦である以上、人の子一人乗せるなど何の苦もない。 ないのですが。 「重くなりましたねえ司令」 「えー? メタボリック、シンドローム、なのかなあ?」 「そういう意味ではないですよ」 そんな言葉まで知っているとは流石です。 司令の体調管理は司令のお父上やこの鎮守府の艦が気遣っていますから、司令が言っているようなことはありません。 人の子の成長は早いことを実感しながら私は庁舎へ戻った。 「司令、"野分"の言葉の意味ってご存知ですか?」 「ううん、知らない。どういういみなの?」 「お父上に聞いてみるといいですよ」 この司令は、何事も吸収が早かった。 人の子とは総じて頭が柔らかいらしく、 退役を宣言してからも指導のために残った父を迅速に病魔の撃沈へ専念させた。 執務も艦隊指揮もまともにできるようになってしまった司令を、そうさせた父を、誰が軽蔑し続けようか。 それでもそれは与えられた知識の範囲内での話で、逆に知っている必要のない古い言葉は知らないようだ。 この司令はあくまでも、この鎮守府をあたかも父が運営しているように周囲に誤解させるために仕立てられたのだ。 大人の勝手な都合で島流しの憂き目にあった司令は、やはりまだ子供なのだ。 自分勝手だとは思うがそれでも。 子息を成熟していないうちから利用してしまう事になってしまうが危険に晒されないよう努める、と、 赤の他人が後続の司令になって今まで守ってきた伝統やら采配やらを失うよりはいい、と。 諦めの感情から垣間見せる責任感を伴う顔で説得されてしまって私は折れたのだ。 この鎮守府の伝統や采配その他諸々は気に入っていたため、あの元司令を認めてしまった。 仕方ないですねえ。と。 「のわきのホットケーキおいしい~」 「……ありがとうございます」 これでよかったのか否かと私が自問自答に駆られていることなど露知らず、 口の周りがシロップで汚れることも気にせず顔を綻ばせる司令を見ると、私の悩みも幾分か薄れてしまう。 この司令が嫌がっていないのだから、私たちがすべきことはこの司令を守るだけだな、と、 思考停止のようでありながらすとんと私の腹に落ち着いてしまったのだから申し分ない。 すかさずちり紙で司令の口元を拭うのも秘書である私の責務だ。 「のわきはにゅうきょしてね」 普段よりほんの少しだけ引き締まった、恐らく引き締まっている顔の司令を、艦隊皆の艦が一斉に見下ろしている。 最早慣れたものですが、世間一般的には異様な光景に写ることでしょう。 「おおがたかんのみんなは多少のひだんはガマンできるけど、こがたかんはそういうわけにもいかないから。 もう少しきかんを守れるようにがんばってほしい」 私の随伴艦を務めた大型艦一同は静かに頷いた。 "前"のときの戦法ではむしろ逆ではあるのですが、 過去に囚われすぎるのはよくないという元司令の言い分に皆納得しているために誰も何も言わない。 口だけでなく実際にこの戦法で充分な戦果を挙げているのだから、元司令の功績と影響力はただならぬものだ。 そうして元司令の戦法をそのまま受け継ぐこの司令もまた、皆から信頼されている。 「のわきももう少しかいひできるようになろうね」 「はい、精進致します……」 この鎮守府にいるほとんどの艦はこの司令の父がまだ帽子を被っていた頃から訓練を重ねている。 かくいう私もその多くのうちの一隻で、練度もそれなりに良いものであると自負していたが、買い被りだった。 司令から率直にこう指摘されてしまってはまだまだだ。 己の顔の筋肉が今どうなっているかも自覚する余裕もないままに、司令は解散命令を出した。 今日の出撃はこれにて終わった。 私の場合は入渠してから司令の執務を手伝い、艤装の点検などを経て眠りにつく。 艦隊の皆がこの執務室から立ち去り、さて私もドックへ赴こうと踵を返した直後。 「のわき。少し話があるから。ごめんね」 いえいえ。 司令のお話とあらば水底に沈もうが受け入れるために這い上がって参る所存です。 私のことは気にせずなんなりとどうぞ。 司令は机の椅子にも座ろうとせず、その場に佇んで口を開いた。 この執務室が、今はやけに広々と感じる。 見た目以上に人口密度が低く感じ、司令との遠近感がいささか過剰なまでに大きい感覚を覚えるのは何故だろうか。 年相応な普段の活発さが鳴りを潜めたような、はたまた借りてきた猫のような、 そんな諺を思い起こさせる程に軍帽の唾に目を伏せて鎮守府に取り残されたように佇む司令が原因だろうか。 「のわき。ぼくのやっていることは正しいのかな? みんな、ぼくをわるく思っていないかな?」 いきなり何を言い出すんですか、司令は。 司令が執り行う采配は、司令のお父上から見事に受け継いだ立派なものではないですか。 あの元司令も、今の司令にも、誰も歯向かう輩はいません。 日頃から"流石です"などと口癖とも疑うほど司令を褒め称える私ですけど、 それは別に司令をおだてて言っているわけではないのです。 心から出た感想を飾らずそのまま述べているだけなのです。 「逆に聞きますが司令。司令はこんなことをさせるあなたのお父上を恨んでいますか?」 「ううん。お父さんは体が弱いし、ここのみんなも大事だから。どうして?」 この司令がこうして重い責務をしっかりと認識した上で背負っているのもまた、 年相応な感情から来る動機が原動力なのだろう。 駆逐艦である私でさえ見下ろす小さな体躯の少年に心配をかけてしまうなど、私たちは、あの元司令は、情けない。 しかし、元司令や司令の采配があって私たちはやっと敵に立ち向かえるのだ。 逆に司令の運命を捻じ曲げたであろう元司令や私たちを恨んでいないか心配だったが、杞憂のものだったようだ。 私は安堵し、次いで司令も安堵させるために、司令の低い目線と自身の目線を合わせるために私は屈む。 さっきまでの艦隊の皆を叱っていた司令の顔はどこへ行ったんでしょうね? 「私たちはあなたのお父上を慕っていましたし、そのご子息である司令もまた慕っています。何も心配はいりません。 恥ずかしいのか誰も口には出しませんが、今の司令がいるこの鎮守府で生かされて、皆幸せに思っていますよ」 「ほんと?」 …………。 「のわき?」 「はっ……。本当ですよ。ええ、本当です」 司令。 即答できなかった野分をお許し下さい。 司令の疑問への返答は一寸の偽りもないのですが、違うのです。 恥ずかしながら野分は不安げな顔でこちらを見上げる司令に見蕩れてしまいました。 司令は大真面目に私たちのことを考えてくれているのに真面目にならず変なことにうつつを抜かす私をお許し下さい。 それでも司令の精神状態の荒波を無くすためと我に返れば、 時間をかけずに索敵するよりも素早く言葉を組み立てることができるのです。 「司令のような子に戦争へ協力して貰わなければならない点は私たちが間違っているでしょう。 ですが、司令が私たちにしていることに何一つとして間違いはありません」 「むっ、司令官をコドモ扱いするならけんぺいさんにおせっきょうしてもらうよ!」 「失礼しました。司令はおしゃまさんですよ」 「それ使い方違うー! 司令官をバカにするのわきなんかドックでしずんじゃえ!」 「はい。司令は大丈夫ですか? 一人で寝られますか?」 「だからコドモ扱いしないでよ!」 自身が手傷を負っていることも忘れて執務室を出た。 自身の扱いがおざなりになるくらい、司令との掛け合いを楽しく、幸せに感じてしまう。 しかし司令のいる空間とは隔絶された廊下に出た途端、溜まっていたであろう疲労が一挙に押し寄せた。 私は扉越しで司令に気づかれることのないように小さく嘆息し、遠い遠いドックを目指した。 433 名前:2-683 山城[sage] 投稿日:2015/03/13(金) 13 10 46 ID zciMEekA 次 「ううっ……、ふこうだわ……」 今自分の目の前で跪いてしまっているこの小さな少女は、戦艦(仮)山城だ。 あるいは戦艦(予定)山城と称しようか。 此奴も艦娘の一隻なのだが、此奴は他の艦とは事情が異なる。 山城の微かな悲鳴で振り返ってみれば、鼻緒が寸断された高下駄が一つ山城の足から別離を遂げてしまっていた。 鼻緒が切れる程山城は建造されてからこの下駄に波瀾万丈な歴史を刻んで来た訳でもなく、 ましてや山城は物を粗雑に扱うような子でもない。 だから自分は今日も唯々この山城を哀れむだけなのだが、自分はそれよりも山城の言葉が気に障った。 「こら。どこでそんな言葉を覚えてきたんだ。全く」 「だってふこうなんだもの……」 自分は屈んで山城を咎めたが、山城は訂正しなかった。 目線を合わせようとしても、幼い為か山城は気付いてはくれず地に視線を落とすばかり。 "不幸"等と言う言葉を教えたのは一体どこのどいつだ? 全くけしからん。 でも山城は常に自分の目の届くところに置いているし。 彼奴でもない此奴でもないと艦の写真付き名簿がモンタージュのように頭の中で次々と切り替わり、 結局絞られた心当たりは名簿ではなく自分の書斎となった。 ……幼くして文学に関心を寄せるのはいいが、短所もある事に気付かされた。 然し時既に遅し。 「嗚呼もういじけない。明石に下駄を直して貰うぞ。ほら」 「……ん」 体を回転させて背中を向けてやると、軽い重みがのし掛かった。 両腕で臀部を支え、転がっている高下駄を拾い上げ、自分らは明石の元へ向かった。 これまた山城に言わせると"不幸"な事に、生憎鼻緒の在庫が切れてしまっているらしい。 鼻緒が切れ在庫も切れ、次は自分の靴紐も切れるのかもしれないなと皮肉った。 勿論心の中でだ。山城の前で明るくない話は避けたい。 暇でもない明石に履物屋へ遣いに行かせるような図太い神経を持ち合わせていない自分は己の足で向かうことにした。 何も非はない明石に申し訳なさそうに在庫切れを告げられて更に落ち込んだ山城を何とかすべく、 自分は肩車で誤魔化す処置を取り、頭上の山城に声をかける。 「どうだ山城。いい眺めだろう」 「うん……!」 肩車とは体重の軽い幼子の特権である。 自分も含め平和な幼少期を謳歌してきた者なら、 今山城が味わっている気分を誰もが共感し懐かしむことができるだろう。 例に漏れずこの山城も戦から隔絶される生活をさせている為、感性はまだまだ健全であったようだ。 自分は安堵した。 行き倒れた幼子のような雰囲気を醸し出し、 あまつさえ突如として"不幸"なる単語を使い出した数十分前は膨大な不安に押し潰されそうになったものだが、 非常に手短な感想を述べる山城の声色には元気が戻ってきていた。 先程の似合わぬ面影がころりと消え失せ、年相応に喜ぶ山城の軽い重みを両肩で感じながら歩みを進める。 机に向かっている時間が多いのと運動が好きではない山城に合わせた行動サイクル故、 こうして散歩がてら出歩くのも貴重な運動だ。 流石に履物屋からも鼻緒を取り上げる程神は鬼ではなかったようだ。 神はあくまでも神である事を信じよう。 山城が気に入った柄の物を幾つか購入できたので、帰路に着く。 交通量が少ない故に舗装されていない田舎道をやはり肩に山城を乗せて歩いてゆく。 遠くが霞んで見えない都会の景色とは全く異なるので、排気ガスの臭いがない。 そしてあの履物屋も海から離れている場所ではないので、慣れた潮風が心地良い。 ……心地良い。少し風が強くなってきたが。 然し私の軍帽は山城が抑えている為に吹き飛ばされる事はない。 はっはっは神め潮風め。海軍の人間をこの程度の風で吹き飛ばす等甘いぞ甘 「いたぁい!」 どうした山城!! 自分は肩車する山城の両脇を両手で抱き、至極慎重に着陸させる。 高下駄のない方の足袋が汚れてしまったが、そこまで意識は回らなかった。 すまん。帰ったら洗濯してやるから、我慢してくれ。 山城は眉を顰めて目を強く瞑っていた。 「目に……すなが……ぐすっ……」 おお神よ。やはり貴方は実は鬼ではないのでしょうか。 舗装されていない田舎道も良い事ばかりではないようだが、それにしてもこれはあんまりだ。 いたいけもないこの少女が一体この地に何をしたと言うのですか。 この少女に涙を浮かべさせる権利が貴方にあると言うのですか。 せめてやるならこのわたくしめを選んで欲しかったです。 待て。山城を肩車した状態で自分の目が潰されてしまっては山城が危険だ。 どちらにせよ神は外道だ。畜生だ。超弩級の畜生だ。超弩級戦艦扶桑も真っ青だ。 「こら擦らない。目パチパチしてみなさい」 神へ反逆する呪詛を頭の中で並べ立てている場合ではなかった。 当然の道理だが山城は瞑った両目のうちの片方を手で擦ろうとしたので、自分はその片手を押さえる。 すまん山城。だがこれもお前を思っての事なんだ。 恨むなら私でなく神を恨んでくれ。 怒りの矛先が私に向けられれば私は死んでしまう。 「……~~!」 山城は瞼を痙攣させながらも、必死に、懸命に、健気に瞬きを行ってくれた。 然し成果は振るわないらしく、幾度も繰り返そうが改善しなかった。 勿論自分は成す術もない。 「……おんぶにするか」 非常に不本意だが諦めの選択を選んだ私は背中を向けて屈んだ。 すると、縋り付くようにやや強めに衝撃が背中を走った。 山城が私の背中にしがみついた事を確認し、自分は打って変わって落ち込んだ調子で歩き出す。 山城は私の背中に横顔を当てている。 未だに瞬きを繰り返しているのだろうか。心配で心配で胸が張り裂けそうだ。 臀部を支える両腕も不調になったようで山城が若干重く感じる。 「すん……、やっぱりふこうだわ……」 「ほらもうそれは言わない」 購入した鼻緒を明石の元へ納品してきた。 何事もなく無事に帰宅――家ではないが――できると言う 自分の期待をあっさり裏切った神への呪詛を頭の中で書き連ねる執務も忘れ、 夕暮れの茜色に染まる執務室の扉を開けた。 いつの間にやら静まり返っていた背中の山城へ声をかける。 「着いたぞ山城」 「…………」 「山城?」 どうした事か返事がない。 もしやと推測し来客用のソファに山城を静かに降ろして顔を確認すると、 山城の瞼は先程とは打って変わって安らかに下ろされていた。 眉を顰めている様子はない。目に入った砂は落ちたのだろうか。 「すー……すー……」 「……やれやれ」 自分は山城が目を覚まさぬよう割れ物を扱う手付きで横にさせ、土で汚れた足袋を静かに傷のない足から抜き取った。 それから眠る山城の横に腰を沈め文庫本を開いた。 まだ夜が来てもいないのにこうして本を開ける程度の執務量だから、山城の世話ができる。 この山城が生まれたのが敵の少ない海域沿岸に建つこの鎮守府でよかった。 その点は不幸でなく間違いなく幸運だった。 そもそも当初は工廠の妖精に戦艦山城を建造するよう命令したのだが、 誕生した姿はこのように特殊なものとなってしまった。 妖精が言うには設計図を元に建造したのに、何らかのミスなのかこのような結果になってしまったとの事。 建造したはいいがどうやらこの山城に戦闘能力は備わっていないらしく、重さで艤装もまともに持てないらしい。 原因を究明し、通常仕様の戦艦山城に改造したいのでその目処が立つまで待って欲しいとお願いされ、 その所為で止む無く私が世話を焼いている訳だ。 然し嫌々やっているわけではない。 幼子の扱い方を知らない当初こそ困ったが、今は違う。 もしかすると実は自分は子煩悩なのではないかと疑う程度には慣れ、寧ろ好んでやるようになってしまった。 何せこの山城、実に手がかかる。 今日も起きたように他の艦と比較して不運な出来事が不自然に多いのだ。 戦とも関わっていないのに、だ。 なので自分は山城が降りかかる不運から逃れるように目の届く場所に居させているのだ。 それなりの苦労はある。 あるが、山城がふとした時に見せてくれる無垢で無邪気な笑顔に自分は撃沈されてしまったのだ。 不甲斐なく不運の雨から完全に山城を守れている訳ではないが、 兎に角、自分はこの山城が笑顔を二度と見せてくれなくなるような事態を避けるために動いているのだ。 そして自分だけでなく他の艦娘共も。 今日の山城の不運によって損じた高下駄も、目を覚ます頃には明石が新品同様の状態にしてくれている筈だ。 音を発しない工廠は、恐らく閑古鳥が止まっているであろう。 暖かな夕暮れの陽と憑き物のない山城の寝息が、私の意識レベルを低下させてゆく。 一旦背伸びして栞を挟んだ本を目前の机に置き、山城が眠り続ける柔らかいソファに改めて体を沈めた。 …………………… ………… …… 「ふぁ……、てーとく?」 「……すぅ」 「……ありがと……」 ちゅ。 440 名前:2-683[sage] 投稿日:2015/03/13(金) 13 21 06 ID zciMEekA 以上! 艦娘と幼馴染の場合の話を書いてみたよ 特に山城については不幸に少しずつ曝され一見性格が暗くなっていくロリ城を提督が語彙を絞るように励ましつつ それでも無邪気さが薄れていくがたまに昔の無垢な面を垣間見せる成長した山城を見たいがなかったので書いた 441 名前:名無しの紳士提督[] 投稿日:2015/03/13(金) 16 55 04 ID SQzCpRz6 GJ! 戦艦娘が小さくなるシチュはよく想像してただけに嬉しいです。 これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
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230 名前:名無しの紳士提督[sage] 投稿日:2015/02/25(水) 03 14 36 ID JK8ge.Bs 長いことお待たせした上、まだ続きという体たらくですが一応投下します 鎮守府慰安労働大和編、中編です 231 名前:鎮守府慰安労働[sage] 投稿日:2015/02/25(水) 03 15 19 ID JK8ge.Bs 仕事を終えた東は約束通りに大和の部屋の前に来ていた。 二日前、大和の入渠の手伝いをした際に交わした約束を果たすためである。 しかし気が進んでいるわけではなく、その足取りは二日前と同様に重かった。 未だ部屋の扉をノックすることができないまま、立ち竦んでいるのもそのせいである。 そこへ一人、人影が東に向かって歩いてくる。 月の光のような白銀のショートカットの髪に、陽炎型駆逐艦の制服に身を包んだ少女。 駆逐艦とは思えないほどボリュームに満ちた身体は、浦風と肩を並べるかそれ以上の逸品。 大きさや形だけはなく、歩くたびに柔らかに揺れる様は世の男の視線を引き付けるだろう。 彼女、駆逐艦浜風は東のもとへと歩み寄って口を開いた。 「東さん。大和さんの部屋の前で何をしているんです?」 「あぁ、浜風か。大和さんに呼ばれてたんだが、どうも踏み込めなくて」 「呼ばれたのですか? この時間は部屋に戻っているはずです、では」 「はいはい、おやすみ~」 浜風を見送り、東は一息挟んでから扉をノックした。 乾いた音が鳴るのに続き、入室を促す大和の声に従って部屋に足を踏み入れる。 瞬間、東は自身の目を疑いたくなるような光景が飛び込んできた。 「や、大和さん!? なんて格好してるんですか!?」 「……ふぁい?」 部屋に入った東を待ち受けていたのは、すっかり頬を紅潮させてベッドに座る大和の姿。 それだけではなく、普段から身に付けている服は前の部分が大きく縦に開いている。 サラシすら巻かれていない豊満な胸は、危うく頂点すら曝け出しそうなほど。 そのまま腹、下腹までざっくり開いた服は惜しげもなく大和の肌を露わにしている。 片手には一升瓶が握られており、口元からはだらしなくよだれが垂れていた。 「お酒、飲んでたんですか?」 「そーですよー、一緒に呑む相手がいませんからね! 悲しく一人酒ですよーだ!」 「別にそこまでは――ちょっと、大和さん!?」 「ほっといてください!」 へべれけ状態の大和に驚いたのも束の間、続けて東は目の前の光景を疑った。 手に持っていた一升瓶の口を、大和は咥えて背中を反る。 次の瞬間、東にはっきり聞こえるほど二度、三度と大和は大きく喉を鳴らした。 見ているだけでも胸やけを起こしそうな、普段の大和からは想像もできない光景。 喉が鳴るたびに揺れる豊かな胸に、思わず視線を引き寄せられるがそれどころではない。 これほど乱れるには大和に何かがあったに違いなかった。 その時、やっと一升瓶から口を離した大和が自身の隣をポンポンと叩き始めた。 「んっ」 「へっ?」 「んーん、んーっ」 「……横に座れってことですか?」 「んっ」 口に酒を含んだままの人間に言われてこれ以上不安な言葉もそうはない。 拭いきれない不安、そして何かがあってもすぐに対応できる心構えを用意した。 大和のベッドは青葉の使っていた二段ベッドではなく、一つのベッドとして独立している。 どちらかが暴れても、柵や柱にぶつかって怪我をすることを考えるほど狭くもない。 いざとなれば思い切ってベッドに身を投げれば、十二分に逃げる猶予は作ることができる。 一通り脱出用のプランを頭に思い描いてから、東はベッドに近付いていく。 一歩一歩踏みしめるように大和のベッドに歩み寄りながら、警戒は微塵も怠らない。 何が起きるかは大体予想できている、ある程度悪酔いした人間がやりそうなことだ。 二人の距離はすぐに縮まり、東は身を翻して静かに大和の横に腰を下ろす。 瞬間――大和が起こした行動の始動を見切った東は、躊躇わずベッドに身を投げた。 被食者が取るもっとも有効な手段は抵抗ではなく、逃走である。 しかし東の上を行ったのは大和だった。 気付いた時には既に遅く、東の眼前には大和の顔がある。 口いっぱいに酒を含んだまま、怪しい笑みを浮かべていた。 同時に東の両手首は掴まれ、ベッドの上に押し付けられながら仰向けに押し倒される。 そのまま大和もろとも倒れ込み、東の唇に今まで経験したことのない柔らかさが触れた。 「んっ、ふぅむ、ん~ぅ……」 「ん、んんっ! んんんんーー!!」 唇に伝わる心地良い柔らかさの正体に、東が気付くのに時間はかからなかった。 大和の唇で口を塞がれ、息苦しそうに東が足をばたつかせるが状況は変わらない。 足を動かしたところで、大和は東の腹に跨っているおかげで気にすることもない。 万歳の体勢で抑え込まれている手は動かすこともできず、押し退けることなど無理の一言。 加えて容赦なく唇をこじ開けられ、酒を流し込まれながら舌で口内を蹂躙される。 息苦しさに喘いでいるはずの東の息は、いつの間にか熱を帯び始めていた。 「ぷあっ! や、大和さん……」 「顔が真っ赤ですよ、東さん。さあ、お酒に続いて、んっ」 「う~、うぅ、んん~~!」 ようやく口内の酒が喉を通り越し、酒に充てられた東の意識が揺らぎ始める。 抵抗する力すら抜けていく中、大和は一息つく間も与えず続けて唇を重ねた。 苦しげに漏れる東の息すら呑み込まれてしまいそうなほど深い口づけ。 強く押し付けられる唇からも、抑えつける大和の両の手からも逃れることはできない。 くぐもった水音を上げながら、二人の舌が絡み合う。 「や、やふぁとさん、やめて」 「放しません。もっと、もっとですよ」 お互いに校内で舌先を撫で合う瞬間、東は自身の舌が火傷したような感覚を覚える。 舌同士が触れ合うたび、感じたことのない熱に包まれたような不思議な感覚を覚えていた。 同時にその感覚は心地良さへと変わっていき、徐々に東自身の動きも変わっていく。 気付けば離れようとしていた舌を突き出し、積極的に大和の舌を求め始めていた。 ざらざらした舌の感覚が擦れあい、火傷しそうなほどの熱がどうしようもなく心地良い。 触れ合う唇の柔らかさには中毒性すら覚え、離れがたい誘惑の波となって東を誘う。 唇と舌に走る心地良さから逃げようと考えることすらなくなってしまっていた。 それが酒による酔いか、東自身の意思なのかを考える余裕すらなくなっている。 やがて静かに両者の唇が離れ、唾液のアーチが短くつながった。 「大和さん、もうやめてください……」 「もう止まれないですよ、よいしょっと」 抵抗の意思すら薄らぎ始めた東の上で、大和は身体を半回転させる。 同じ方向を向いて重なっていた姿勢から一転、東の目の前には大和の下着と尻があった。 驚きのあまり跳ね上がろうとするも、大和自身が身を挺してそれを許さない。 上に乗っているだけではなく、しっかりと体重を落として抑え込んでいる。 東の腰に腕を回し、身体を密着させて抵抗することも許さなかった。 一方で東の抵抗は非常にささやかなものとなり、押し返すことは難しくなっていた。 抵抗を試みればもがくことくらいは出来たものの、そこから先には程遠いものでしかない。 しかも身体を動かすたび、相手が大和であり女性であることを意識させられてしまうのだ。 目の前に見せつけるようにして晒された大和の尻は形よく柔らかそうに揺れ、劣情を誘う。 視界いっぱいに広がるその光景に、今にも撫で回したくなってしまっている 腹に感じる大きなもの、抵抗の意思を削ぎ取るような二つの双丘も例外ではない。 お互いが動くたびに形を変え、身体にまとわりついてくるような感覚は心地良さの塊。 視界の左右を覆っている太ももも視界に訴えてくるだけではない。 女性特有の香りを東に漂わせながら、肉付きも形もいい太ももはあまりに性的だ。 理性も何もかも投げ出して抱き付き、押し寄せる心地良さを思いきり味わいたくもあった。 抵抗する手が、時折大和の胸や太ももに伸びそうになるのを堪えるのも徐々に辛くなってくる。 その時、東の顔からサーっと音が出そうなほどの勢いで血の気が引いた。 大和の眼前であろう場所で、東のソレが外気に晒されたのを感じたからだ。 「や、大和さん! それだけは、それだけはやめてください! 早くしまって!」 「ん~……?」 慌てふためく東をあざ笑うように、大和は少し身体を動かしてうつぶせのまま振り返る。 酔いが回ってきているのか、紅潮しきった頬に目も据わっていて、返事はイエスもノーもない。 ただの相槌を打ってから、静かに大和はゆっくりと微笑みを浮かべた。 一瞬背筋に寒気が走るほどの微笑みに続き、大和はそのまま身体を起こす。 同時に大和は東の顔に座り、数度位置を気にするように腰を動かした。 「嘘はいけませんよ東さん、こんなに大きくしておいてやめてくださいなんて、でしょう?」 「ん~! んぐう~~!!」 「苦しそうですね。でも、どんどんそちらの方は大きくなってきていますよ?」 「んん~、んん~~!!」 多少自由になった足をばたつかせたところで、東の抵抗は抵抗らしい抵抗にはならない。 今の身体を動かす感情があまりにも多く、混乱した東の抵抗は子供の駄々にも等しかった。 とにかく状況を打破しなければいけないと焦れば、効果のある抵抗は出来なくなる。 自分自身の象徴を晒され、見られてることを恥とすれば隠すことに意識が行ってしまう。 息苦しさから逃れようとすれば、抵抗は緩くなり息をすることに集中してしまう。 何より、憧れの大和に顔面騎乗されているという現実が何より混乱の種となっていた。 視界は大和の下着で埋め尽くされ、普段味わうことのない女性の下着の感覚。 同じ人間の身体とは思えないほど柔らかく、扇情的な女性の尻の感覚。 憧れの女性に象徴を見られ、恥ずかしいのに抵抗を許されない背徳的な感覚。 そしてその状況を嫌だと思いながらも、快楽に直結していることが最大の原因だった。 かつて青葉に拘束された時のように、それを良しとして感じてしまっている自分がいる。 「じゃあそろそろ触ってあげましょうか、それっ」 「んっ、んんっ!」 騒ぐ東のことなど気にもかけず、視線は反り返っている東のソレへ。 顔面騎乗の体勢のまま、大和は少し前かがみになって東のソレを手のひらで包み込む。 集まってきた血液のおかげでこれ以上ないほど硬くなったソレに触れるのは、大和も初めてのこと。 ゆっくり、ゆっくり、手のひらで覆ってから掴むまでにはやや時間を要した。 「か、硬くて、熱いですね。それになんだかぬるぬるしてますよ?」 「ん~! ん~!」 あまりの恥ずかしさに、思わず東の手が伸びた。 腕だけでもなどという戦略的な思考は全く存在していない、ただ大和を止めたいだけ。 大和がソレに触れるのを阻止したいという、恥ずかしさからくる行動だった。 しかし大和に顔に座られている東が、的確に手首を掴めるわけもない。 「……東さん。どさくさまぎれにおっぱい揉まないでくれますか?」 「んっ!?」 「全く。初めて会った時も、今この時も、今度という今度は許しません」 「ぷはっ。違うんです大和さん! 話を聞いてんぶぅっ!」 一瞬、大和が腰を上げたものの、すぐさま体勢は元通りになった。 大和は器用にも東の両腕を折りたたんだまま、自身の膝の裏に挟んで再び腰を下ろす。 顔面騎乗に加えて、さらに両腕まで拘束された東の状況は最悪といってよかった。 「しばらく大人しくしていてください、さぁ。行きますよ」 「――っ!!」 大和の手が既に先走りに濡れた東のソレを扱いた瞬間だった。 うめき声すら上げられないほどの快楽の波が東に襲い掛かり、一度大きく痙攣する。 吹き出した先走りが、東のソレどころか大和の手にまで降りかかった。 一頻り東の痙攣が収まったころ、大和は静かに口を開く。 「そんなに気持ち良かったんですか? 少し驚きました」 本当に驚いたのだろう、自身の手を見ながら大和は目を丸くしている。 しかし応える余力もないのか、東は大和の下で呼吸するのが精いっぱいの様子だった。 そんな姿を見た大和は手を収めるどころか、さらに行動がエスカレートしていく。 「でもこれはお仕置きです。少なくとも、出てしまうまではやめませんからね」 言うが早いか、勢いに乗った大和は再び東を顧みることなく再び手を動かし始める。 先走りに濡れたおかげか、大和の手は東のソレを滑らかに扱いた。 大きく根元から先へ、先から根元へ往復するたびにくちゅりくちゅりと粘り気のある音が響く。 大和の手のぬくもり、柔らかさ、そして先走りのぬめり気がもたらす不思議な快楽。 東が果てそうになるのに、そう時間はかからなかった。 「んんっ、んん~~」 「どうしました? 東さん。もしかして出ちゃいそうですか?」 「んっ――!? んんっ!」 「恥ずかしがらなくていいです。ほら、もっと色々してあげます」 先に呑んでいた酒のせいか、はたまた純粋にテンションが上がってしまっているのか。 楽しげな笑みを浮かべた大和の手つきが、熟練者に見えるほど小刻みに手慣れたものになる。 左手で東のソレを抑えながら、右手のひらで勢いよく亀頭をこする。 吹き出す先走りを塗り込むような動きに、東の口から悲鳴にも似たうめき声が漏れた。 「すごく気持ちよさそうですね~。じゃあこれも気持ちいいですか?」 続けて大和はソレの皮を根元まで下ろし、露わになったくびれの部分に指を這わせる。 “カリ”と呼ばれる部分をこすられるのと同時に、東の悲鳴にならない悲鳴が響いた。 大和に顔面騎乗されたままの東は抵抗だけでなく、何をされているかの視認も許されない。 なすがままの姿勢で悶えるしかできない東の姿、今の大和にとって面白いものなのだろう。 しばらく亀頭やカリといった、集中的な攻めを展開し続けたところで大和の手が止まる。 東を手籠めにしながらすっかり楽しんでいた大和の表情がやや曇っていた。 体勢は変えず、目を細めながらじーっと東のソレを凝視し続けている。 先からはとどまることなく先走りを流し、小刻みに震えて今にも射精してしまいそうなソレ。 何か納得しない様子で、大和は頬を膨らませながら東の上に倒れ込む。 「それにしても、なかなか出ませんね。我慢強いというか、何というか……」 「はぁ、はぁ、もういいでしょ、大和さん。勘弁してください」 「いーえ! これだけやって出さないなんて、女として納得いきません!」 「まだやるんですか……」 「そうだ!」 ようやく顔面騎乗から解放され、息も絶え絶えの東の上でふと大和がひらめいた。 嫌な予感しかしない東だが、もう大和を動かす体力など残ってはいない。 「何する気ですか?」 「出てくるものなら、吸い出せばいいんです!」 「はい?」 「行きますよ~。はむっ」 言い分を理解するよりも先に、東のソレは大和の口の中に呑み込まれた。 先走りとは比べ物にならない粘り気と、熱さすら感じる口内の体温が一気に襲い掛かる。 同時にソレ全体を呑み込んでしまいそうなほど強く、大和が口をすぼめて吸い上げた。 言葉通り吸い出されるように、ソレから堰を切ったように精液が迸る。 こうなってしまっては、東にできることなど本当に何一つなくなってしまった。 視界に火花を散らす凄まじい快楽に耐え、大和にしがみつきながら身体を痙攣させる。 我慢に我慢を重ねた東が吹き出した精液は、あっという間に大和の口内を白濁に染める。 それだけではなく、口内で跳ね回りながら最後には大和の顔に精液をぶちまけていた。 同時に信じがたいことが起きる――。 「なんて濃い、男性の匂い。あっ、嘘っ? 私、あっ、あぁ、んっ――!」 「もう、今度は何ですか?」 「ご、ごめんなさい、私、私……ああああぁぁぁぁ~~!!」 精液を浴びた瞬間、自らの秘所を抑えながら大和がびくびくと痙攣し始めた。 東に全く触れられておらず、終始責め続けていた大和の突然の絶頂。 加えて下着はびしょびしょ、下にいた東すら潮まみれになるほど勢いよく潮まで噴いた。 何が起こったのか東に分かるわけがない、大和自身何が起きたのか分かっていない。 ただベッドの上には、互いに絶頂を迎えた大和と東が力なく横たわっているだけだった。 238 名前:鎮守府慰安労働[sage] 投稿日:2015/02/25(水) 03 20 19 ID JK8ge.Bs 以上で大和編、中編は終わりです えっちなお姉さんって感じの大和を書きたい→酒の力という短絡的な発想 今月中にできれば結末まで書きたいかなと思っています それではまた、 239 名前:名無しの紳士提督[sage] 投稿日:2015/02/25(水) 08 28 24 ID Afbo4aLU GJです! これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/